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50歳で平均年収「600万円」です。「早期退職」すると「定年退職」よりも年金の受給額が減るって本当ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月23日 10時30分

50歳で平均年収「600万円」です。「早期退職」すると「定年退職」よりも年金の受給額が減るって本当ですか?

早期退職優遇制度を利用して定年よりも前に退職することは、退職金が割り増しされるなどメリットも多いです。そのため、早期退職を考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、早期退職をすると定年退職をした場合と比べて将来受け取る年金額に差が出る可能性があります。   そこで本記事では、平均年収600万円の50歳が「早期退職」すると「定年退職」した場合と比べて年金がいくら違うのかについて解説していきます。

早期退職のメリットと注意点

早期退職優遇制度は定年よりも前に退職するため、退職金が割り増しされるメリットがあります。また、自身で退職のタイミングを選ぶことができるので、セカンドライフを送りやすい点もメリットです。
 
しかし、早期退職にも注意点があります。それが将来受け取る年金額が減ってしまう恐れがある点です。退職をしなければ厚生年金保険に加入し続けるので、定年まで働けば早期退職より老齢厚生年金を多く受け取れます。早期退職をしてしまうと厚生年金保険には加入できず国民年金のみの加入となるため、その分の年金額に差が出てしまうのです。
 
また、早期退職後に再就職先が決まっており、再就職先で厚生年金保険に加入することができる場合も注意が必要です。再就職先の報酬額が今までよりも低いと老齢厚生年金の年金額も低くなることがあります。将来の年金額を少なくしたくない場合は慎重に退職のタイミングを考えた方がよいでしょう。
 

老齢厚生年金の計算

老齢厚生年金は老齢基礎年金を受け取れる対象者が厚生年金保険に加入している場合に上乗せして受け取れる年金です。報酬比例部分、経過的加算、加給年金の合計額を受け取れます。ここでは簡易的に報酬比例部分についてのみ計算します。
 
・平均標準報酬額×5.481÷1000×平成15年4月以降の厚生年金保険加入期間
報酬比例部分は平成15年4月以降の加入期間については上記で計算が可能です。平均標準報酬額は厚生年金保険の加入期間の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成15年4月以降の加入期間で割った金額となります。今回は加入期間をすべて平成15年4月以降だと仮定して計算していきます。
 

定年で退職した場合と50歳で早期退職した場合

平均年収600万円で厚生保険の加入期間が22歳から60歳の場合、平均標準報酬額50万円×5.481÷1000×456月=124万9668円です。月額は10万4139円となります。
 
次に平均年収600万円で厚生年金保険の加入期間が22歳から50歳の場合は平均標準報酬額50万円×5.481÷1000×336月=92万808円です。月額は7万6734円となります。
 
年額で32万8860円、月額で2万7405円も差が出てしまうことがわかりました。
 

早期退職をする前に慎重に検討しましょう

早期退職は退職金が割り増しになる点がメリットです。しかし、老齢厚生年金の年金額は平均標準報酬額や厚生年金保険の加入期間によって決定するので、再就職先が決まっていない状態で早期退職することは年金の減少につながる恐れがあります。
 
将来的に受け取れる年金には大きな差が出てしまい、毎年30万円の差があると、10年間で300万円、20年間で600万円も受け取る年金額が減少してしまうのです。
 
そのため、早期退職をする前に将来の年金額についても考慮に入れて慎重に検討してください。自身に合ったライフプランを考えてみましょう。
 

出典

日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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