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テレワークで通勤手当が支給されませんでした……「厚生年金」の受給額に影響はありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月24日 10時0分

テレワークで通勤手当が支給されませんでした……「厚生年金」の受給額に影響はありますか?

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、テレワークが導入された企業もありました。   しかし、年単位でテレワークが導入されたことで、通勤手当がなくなり、手取りが減ってしまった方もいらっしゃるでしょう。そこで気になるのが「収入の減少によって、老後に受け取る年金に影響が出るのか?」ということではないでしょうか。   今回は「厚生年金について」「通勤手当が支給されない場合の受給額への影響について」の二つを、それぞれご紹介します。

厚生年金の受給額は何で決まる?

厚生年金の受給額は、保険料納付期間中に受け取った月収(標準報酬月額)によって決まります。
 
標準報酬月額は、表1のとおり、32等級に分かれており、等級に応じて、それぞれ異なる額の年金を受け取れる仕組みになっています。
 
通勤定期代は、標準報酬月額に含まれる手当のため、テレワークの導入によって支給されなくなれば、年金受給額にも影響が出る可能性があります。
 
表1

表1

出典:日本年金機構「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)」
 

通勤手当の有無で厚生年金の受給額が減る可能性も

「受給額に影響が出るならば、何円減ってしまうのか」が気になる方も多いのではないでしょうか。
 
そこで、標準報酬月額の異なる二人のケースを確認してみましょう。それぞれ、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、1年間テレワークになっていたと仮定して、通常時と、通勤手当がない1年間で比較します。

●Aさん:平均年収の443万円(うち平均通勤手当額1万1700円/月)を得ている
●Bさん:年収700万円(うち平均通勤手当額1万1700円/月)を得ている

それぞれの標準報酬月額の変化と、受け取れる厚生年金の金額は、表2と表3のとおりとなります。Aさんは、通勤手当がなくなっても、等級が変わらないため、厚生年金の受給額も、変化はありません。
 
しかし、Bさんの場合は、通勤手当がなくなることによって等級が下がり、年間6万5880円少なくなる計算になります。
 
表2

表2

※筆者作成
 
表3

表3

※筆者作成
 
年収や交通費支給の金額により異なるため、一概にはいえないものの、受給額が減ってしまう可能性はあるといえるでしょう。
 

テレワークになったから必ず年金に影響が出るわけではなかった!

厚生年金として受給できる金額は、通勤手当を含めた、標準報酬月額によって決まります。そのため、テレワークになったことを受けて、通勤手当を受け取れなかった場合、なかには、厚生年金の受給額に、影響が出る方もいらっしゃるでしょう。
 
とはいえ、いくらくらいの影響が出るのかは、人それぞれで異なるため、きちんと自身の場合を、確認しておく必要があります。ぜひ、自身の標準報酬月額と表1を照らし合わせて、チェックしてみてください。
 

出典

日本年金機構「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)」
厚生労働省 「令和2年就労条件総合調査の概況」 2 賃金制度
国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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