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1万円札の製造コストは「19円」!? 図柄に「肖像画」が使われる理由とともに解説!

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月27日 4時40分

1万円札の製造コストは「19円」!? 図柄に「肖像画」が使われる理由とともに解説!

「1万円の価値はいくらか」というと、1万円の価値は1万円にほかなりません。しかし、「1万円札」を1枚作るのにいくら必要なのかは分からないという人が多いのではないでしょうか。また、日本をはじめ世界の多くの国では図柄に肖像画が使用されています。   本記事では、1万円札を作るのに必要な製造コストと、なぜ紙幣の図柄に肖像画が使用されることが多いのかについて解説しています。

1万円札の「製造コスト」は1枚当たり19円

日本の紙幣は中央銀行である日本銀行が全て発行しています。しかし、日本銀行は自ら紙幣を印刷しているのではありません。印刷局が印刷した紙幣を日本銀行が買い取っているのです。
 
紙幣の製造コストも正式には公表されていませんが、今回は紙幣の発行枚数と、日本銀行が買い取っている費用をもとに推測してみます。
 
財務省によると、令和4年度に製造した1万円札は14億6000万枚、5000円札は1億5000万枚、1000円札は12億9000万枚、合計で29億枚です。そして、日本銀行の「第138回事業年度(令和4年度)決算等について」を見てみると、「銀行券製造費」は549億円です。
 
そのため、紙幣1枚を製造するのにかかる費用は19円と計算できます。1万円がたった19円で印刷できると言うと、「意外と安い」と感じる人も多いかもしれませんね。
 

図柄に肖像画が使われる理由

日本はもちろん、世界中の紙幣で広く肖像画が使われています。その理由は、「偽造防止」です。もしも簡単に紙幣を偽造できると、お金の信用は簡単に失われてしまいます。
 
人の目は、建物や風景などのちょっとした差を見極めることはそれほど得意ではありません。しかし、人間の顔は少しの違いでも認識できます。また、人の顔のしわや髭など、細部まで書き込める点も、偽造防止に役立ちます。
 
なお、財務省によると紙幣の肖像について、近年の改刷では次の観点を踏まえ、明治以降の人物から採用しているそうです。

(1)偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
(2)肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
(3)肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること

 

今までお札の肖像になったのは17人

国立印刷局によると、日本のお札に初めて肖像が登場した1881年以降、現在までに合計17人が肖像として登場しています。板垣退助、藤原鎌足、岩倉具視、夏目漱石など、日本の歴史を語るうえで欠かせない人物が名を連ねています。
 
中でも聖徳太子は7種類のお札に登場し、今までに最も多くのお札の肖像に登場した人物です。
 

まとめ

1万円札は1枚19円で製造できると考えられます。わずか19円で高度な偽造防止技術が施され、お金の信用性が確保されています。図柄に肖像が用いられるのにも明確な目的があり、採用される人物にも所定の基準があります。
 
ちょっとした雑学として覚えておくのもよいでしょう。
 

出典

財務省 令和4年度 日本銀行券製造枚数
日本銀行 第138回事業年度(令和4年度)決算等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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