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「年収400万」ですが、老後の年金はほとんどもらえませんか? 一生働き続けるしかないのでしょうか…

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月27日 2時20分

「年収400万」ですが、老後の年金はほとんどもらえませんか? 一生働き続けるしかないのでしょうか…

老後の暮らしにおける収入の大部分を占めることになるのは年金です。しかし、年金を老後いくら受給できるのかということは、現役時代にいくら稼いでいたかによります。それでは、年収400万円の人は老後に、いくら年金を受給できるのでしょうか。   また、年金だけで生活していけない場合、働き続けなければならないのでしょうか。この辺りのことを詳しく解説します。

年収400万円だといくら年金を受給できる?

まずは、年収が400万円だった場合、受給額がいくらになるのか、計算してみましょう。
 
老齢厚生年金の大部分を占めることになる報酬比例部分の計算式は、2003年4月以降に厚生年金に加入した場合「平均標準報酬額×5.481÷1000×2003年4月以降の加入月数」です。22歳から65歳まで働くとすると、加入月数は43年×12ヶ月なので516ヶ月になります。平均標準報酬額は等級21の34万円です。これを元に計算すると「34万円×5.481÷1000×516ヶ月」なので96万1586円、1ヶ月あたり8万132円になります。
 
なお、老齢基礎年金の2023年度における満額は79万5000円です。そのため、仮に老齢基礎年金を満額受給できるとするならば、老齢厚生年金とあわせた年額は175万6586円、1ヶ月あたり14万6382円になります。
 

老後の支出はどれくらいになる?

それでは、老後はどの程度支出する必要があるのでしょうか。2022年に総務省が行った調査によると、高齢者無職世帯の1ヶ月あたりの平均支出額は社会保険料などの非消費支出が1万2356円、消費支出が14万3139円なので15万5495円です。
 
ただし、この調査では住居費が1万2739円になっています。持ち家ではない人は、住居費としてあと数万円必要となるでしょう。そう考えると、先ほど計算した収入額14万6382円だと3万~4万円程度不足することになります。
 

年金収入を増やす必要はある?

足りない分は、働くなどして補わなければなりません。しかし、一生働くのは嫌だという人は、何らかの手段を講じるようにしましょう。例えば、方法の1つに繰下げ受給があります。繰下げ受給とは、年金の受給時期を66歳以降に遅らせることで受給額が増額されるという制度です。増額分は1ヶ月につき0.7%です。
 
例えば、先ほどの計算結果である受給額175万6586円に48万円を加算するとしましょう。そのためには、およそ28%の加算が必要です。68歳の4ヶ月目まで受給を遅らせれば28%加算され、年間の受給額は224万8430円、1ヶ月あたり18万7369円になります。つまり、繰下げ受給をして68歳まで働けば、それ以降は年金だけで暮らしていけるという計算です。
 
あるいは、足りない分を前もって貯金しておくのもよいでしょう。65歳以降に年間48万円不足する場合、85歳まで生きると20年で960万円足りない計算になります。
 
例えば、つみたてNISAで毎月3万円、年率3%で20年間運用すれば、最終積立金額は984万9060円です。老後までまだ時間の余裕がある人は、つみたてNISAなどで早めに老後に向けた貯蓄を始めましょう。
 

年収が低い人は早めの対策が大切!

現役時代の年収が低い人の場合、老後に受け取れる年金額も少なくなります。しかし、繰下げ受給を活用し、前もって老後のための貯蓄や運用を始めておけば、安心して暮らしていけるでしょう。大切なことは、活用できる制度を知ることと、早めに対策を講じることです。特に貯蓄や運用は、早く始めれば始めるほどお得です。
 

出典

日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)
総務省統計局 家計調査報告 〔家計収支編) 2022年(令和4年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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