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世帯年収「600万円」です。子ども2人を「私立大学」に通わせることは可能でしょうか? 大学無償化の対象になりますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月30日 10時0分

世帯年収「600万円」です。子ども2人を「私立大学」に通わせることは可能でしょうか? 大学無償化の対象になりますか?

子どもが私立大学に通うとなると気になるのが入学金や授業料でしょう。子ども2人を私立大学に通わせたい場合は特に多くの金銭的負担が予想されます。   教育資金を貯蓄しておくことも必要ですが、教育費の負担を軽減できる制度もあります。それでは、私立大学に通わせたい場合は貯蓄以外にどのような制度を利用できるのでしょうか?   夫婦で年収が600万円の世帯が、子ども2人を私立大学に通わせることはできるのかについて解説していきます。異次元の少子化対策についても触れるので、今後の参考にしてください。

私立大学に通うためには4年間で600万円から700万円かかる!

日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、私立大学文系の在学費用は年間で152万円、私立大学理系の在学費用は年間で183万2000円です。4年間通うと考えると、私立大学文系は608万円、私立大学理系は732万8000円になります。
 
子ども2人を私立大学に通わせたい場合は、この金額の倍がかかるので在学費用は1200万円から1400万円ほどが必要です。
 

高等教育の修学支援新制度について

私立大学の場合は在学費用が多くかかりますが、そこで考えたいのが「高等教育の修学支援新制度(大学無償化)」です。新制度の中身としては給付奨学金と授業料の免除・減額があります。
 
給付奨学金は世帯年収や世帯の資産状況の要件を満たしている場合に返済不要の奨学金を受け取れる制度です。私立大学の場合は自宅通学だと年額で約46万円、自宅以外からの通学だと年額で約91万円を上限に受け取れます。自宅以外からの通学の場合は、私立大学の在学費用の半分を給付奨学金で賄えるので家計の負担を抑えてくれる制度です。
 
また、授業料の免除・減額制度は私立大学の場合、入学金は約26万円、授業料は年額で約70万円を上限に減免される制度です。給付奨学金の対象者はこちらの制度も合わせることでさらに負担を軽減することができます。
 

世帯収入の要件は270~380万円以下が目安

高等教育の修学支援新制度は大学進学を控える家庭にとって魅力的なものですが、世帯収入の要件があるので注意が必要です。その要件は世帯年収の目安として270万円以下、300万円以下、380万円以下となっています。このことから、世帯年収が600万円の場合は利用できません。
 

高等教育の修学支援新制度は世帯年収600万円まで拡充予定

現行の修学支援新制度は世帯年収の要件が厳しく、住民税非課税世帯を念頭に置いたものでした。しかし、国の「異次元の少子化対策」の試みとして、世帯年収が拡充される予定です。
 
具体的には「世帯年収600万円」を目安に世帯年収要件が変更されます。2024年度から変更予定なので、これから大学進学を考えている家庭は世帯年収の要件がどのように変更されるのか注視しておきましょう。
 
特に子どもが2人の場合と3人の場合では世帯年収の目安が異なることも考えられます。世帯年収だけでなく、家族構成の要件も確認してみてください。
 

貸与奨学金制度や教育ローンの利用も検討を

返済の必要ない給付奨学金や授業料の免除・減額制度は魅力的ですが、現行では世帯年収600万円だと対象ではありません。
 
そこで、返済の必要がある貸与奨学金や教育ローンの利用も検討してみてください。まずは、家庭の状況を考えて、将来の大学進学について準備しておくことをおすすめします。
 

出典

日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
文部科学省 高等教育の修学支援新制度
文部科学省 永岡桂子文部科学大臣記者会見録(令和5年4月4日)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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