年金を上手にもらいたい! 繰上げ受給や繰下げ受給は途中でやめることはできるの?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月29日 1時20分
![年金を上手にもらいたい! 繰上げ受給や繰下げ受給は途中でやめることはできるの?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_223281_0-small.jpg)
老齢基礎年金および厚生年金は、原則として65歳から受け取れます。しかし、繰上げ受給を選択すると60歳0ヶ月から受給が開始できます。その一方で、繰下げ受給を選択すると最大で75歳0ヶ月まで受給年齢を遅らせることで、年金額を増やすことができます。 選択肢がある分、「いつから年金を受給すればよいのか」と迷う方もいるでしょう。本記事では、年金の繰上げ受給、繰下げ受給のメリット・デメリットを解説するとともに、年金を上手にもらうポイントもご紹介します。
年金の繰上げ受給・繰下げ受給とは?
年金は、原則として老齢年金・厚生年金共に65歳から受給できます。しかし、事情があって年金を65歳より前に受給したい方もいるでしょう。その一方で、定年後も働き続けるために年金の受給を先延ばししたい方もいます。
そのような方のために用意されているのが、年金の繰上げ受給・繰下げ受給というシステムです。本項では、繰上げ受給・繰下げ受給の仕組みや注意点を解説します。
年金の繰上げ受給とは
年金の繰上げ受給とは、最大で60歳0ヶ月まで年金の受給を早められる仕組みです。早く受給を開始する分「繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数×0.4%」が減額されます。減額率は最高で24%ですが、昭和37年4月1日以前生まれの方は0.5%(最大30%)です。
年金の繰上げ受給の減額率について詳しく知りたい方は、日本年金機構の公式ホームページを確認してください。なお、繰上げ請求をした日の翌月分から、年金が支給されます。
年金の繰下げ受給とは
年金の繰下げ受給とは、年金の受給年齢を後に先延ばしすることです。66歳から最大で75歳まで後ろ倒しにでき、その分受給できる年金は増大していきます。
増加金額は「65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数×0.7%」で計算でき、最大で84%です。ただし、昭和27年4月1日以前生まれの方は繰下げの上限年齢が70歳なので、増額率は最大で42%です。
老齢年金と厚生年金の両方の受給資格がある方は、どちらか一方のみを繰下げ受給することもできます。
年金を上手にもらうためのチェックポイントを解説
年金の繰上げ受給・繰下げ受給は、それぞれにメリット・デメリットがあります。特に、繰上げ受給の場合は年金が早く受け取れるメリット以外に、年金の受給額が生涯にわたって減額されるなどさまざまなデメリットがあるので、注意が必要です。
本項では、年金を上手にもらうためのチェックポイントを解説します。年金の受給年齢をいつからにしようか迷っている方は参考にしてください。
年金の繰上げ受給は途中でやめられない
年金の繰上げ受給は一度始めると途中でやめられません。例えば、年金を60歳からもらい始めるように手続きした後で再就職が決まって年金の受給が必要なくなっても、取り消しは不可能です。
また、減額率は生涯変わらず、老齢年金の場合は65歳まで追加納付できる権利も失います。年金は、10年以上納めると受給資格を得られますが、納める期間が短いほど受け取れる年金も少なくなります。
年金の繰上げ受給を検討している場合は、自分がいくら年金を受け取れるか、ねんきん定期便などで確認のうえ、iDeCoや個人年金保険などの私的年金などとの併用も考えましょう。
老齢年金以外に自分の受け取る年金を把握しておく
公的年金は、老齢年金以外に遺族年金、障害年金などがあります。老齢年金以外の公的年金を受給している場合、老齢年金や厚生年金を受給すると他の年金が受給できなくなるケースもあります。これは、年金は1人1年金が原則のためです。
老齢年金以外の公的年金を受給している方は、年金の繰上げ受給をしたほうがお得なのか、65歳までは他の公的年金を受給したほうがお得なのかをよく考えて決めましょう。
年金の受給時期は熟考して決めよう
年金の受給時期は、60~75歳までの間で受け取る本人が自由に決められます。しかし、一度「この時期から受給する」と決めたら、取りやめはできません。したがって、繰上げ受給を選択する際は、メリットだけでなくデメリットもよく把握したうえで、決断してください。iDeCoや個人年金保険などとの併用も考えることをおすすめします。
出典
日本年金機構_年金の繰上げ受給
日本年金機構_年金の繰下げ受給
日本年金機構_年金の併給または選択
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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