【平均寿命】男性81歳、女性87歳。年金を65歳から受けとったら総額はいくらになる?
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月2日 9時40分
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年金は基本的に65歳から受給できます。現役時代に払い続けた保険料分はしっかり元を取りたい、そう考えている人も多いのではないでしょうか。また、最終的にいくらくらい年金を受け取れそうか、気になっている人もいるかもしれません。 そこで今回は、平均寿命まで生きた場合、受け取ることのできる年金額はいくらになるのか、詳しく解説します。
男性の平均寿命は81歳、女性の平均寿命は87歳!
内閣府が発表した「令和5年版高齢社会白書」によると、男性の平均寿命は81.4歳、女性の平均寿命は87.4歳です。
つまり、65歳から年金を受給するのであれば、男性は約16.4年(およそ197ヶ月)、女性は約22.4年(およそ269ヶ月)年金を受給できることになります。
老齢基礎年金のみの場合
まずは老齢基礎年金のみの場合を見てみましょう。
令和5年度における老齢基礎年金の受給額の計算式は、2023年度、67歳以下の新規裁定者の場合、「79万5000円×{保険料納付済月数+(保険料全額免除月数×2分の1)+(保険料の4分の1納付月数×8分の5)+(保険料の2分の1納付月数×8分の6)+(保険料の4分の3納付月数×8分の7)}÷{40年(加入可能年数)×12}」です。
20歳から60歳まで満額の保険料を納めている人の場合、受給額は年額で79万5000円、月あたり6万6250円になります。この額を、先ほどの平均寿命に当てはめると、男性は「6万6250円×197ヶ月」で1305万1250円、女性は「6万6250円×269月」で1782万1250円を受け取れる計算になります。
ちなみに、令和5年度の国民年金保険料は毎月1万6520円です。この額を480ヶ月収めたとすると792万9600円なので、平均寿命まで生きれば充分に元が取れることが分かります。
現役時代厚生年金に加入していた場合
それでは、現役時代に厚生年金に加入していた人はどうなるのでしょうか。
厚生年金の受給額の大部分を占める報酬比例部分の計算式は、平成15年4月以降に加入していた場合「平均標準報酬月額×5.481÷1000×加入月数」です。大学卒業後すぐに就職して60歳で定年するまで勤めたとすると、加入月数は456ヶ月です。
年金額が決まっている老齢基礎年金とは異なり、受給額は、現役時代にいくら保険料を収めていたかがポイントです。厚生年金の保険料は、平均標準報酬額がいくらかによって決まります。今回は便宜上、国税庁が令和3年に行った調査に基づいて平均年収額の443万円で計算してみましょう。
年収が443万円の場合、月収は約37万円になります。その場合、等級は22で標準報酬月額は36万円です。この額を先ほどの式に当てはめると「36万円×5.481÷1000×456ヶ月」なので年額89万9760円、月あたり7万4980円です。
それでは、7万4980円を平均寿命まで受給した場合、総額はいくらになるのでしょうか。
男性は197ヶ月なので1477万1060円、女性は269ヶ月なので2016万9620円になります。ちなみに、年収が443万円の場合の厚生年金保険料額は折半額で3万2940円、456ヶ月納めた場合の総額は1502万640円です。
男性の平均寿命まで生きた場合は「老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計で1305万1250円+1477万1060円」で2782万2310円、女性の平均寿命まで生きた場合は「1782万1250円+2016万9620円」で3799万870円なので、この場合も十分に元が取れることになります。
実際に受け取れる金額は条件によって異なる!
男性の平均寿命まで生きた場合、受け取れる年金の総額は老齢基礎年金が1305万1250円、老齢厚生年金が1477万1060円です。女性の平均寿命まで生きた場合には、老齢基礎年金は1782万1250円、老齢厚生年金は2016万9620円受け取れます。
もちろん、実際にいくら受け取ることができるのかは、保険料を納めた期間や保険料額、また税額によって異なります。
出典
内閣府 令和5年版高齢社会白書
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 一般・坑内員・船員の被保険者の方(令和5年度版)
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
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