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ドナーの「謝礼」と「助成金」は、個人も事業所も受給できる?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月4日 9時50分

ドナーの「謝礼」と「助成金」は、個人も事業所も受給できる?

白血病など重い血液疾患の治療のため、「骨髄移植」を必要とする人がいます。そんな方の一助となれる手段が、ドナー登録です。骨髄ドナー登録を行うと、入院日数に応じた謝礼や助成金が支払われます。また、民間の保険を組み合わせることで、補償範囲の拡大が可能です。   当記事では、個人や事業所が利用できる助成金の制度を解説します。

骨髄バンクの基本的な仕組みと必要性

骨髄バンクとは、手術や薬では治療できない病気で苦しむ人を救うために設立された公的事業システムです。臓器移植を受けたい人と臓器を提供したい人をつなぎ、提供者(ドナー)には一定の謝礼や助成金が支払われます。
 

移植によりたくさんの人が救われる

病気によって骨髄が機能しなくなってしまった人に健康な骨髄を届けられれば、多くの命を救うことが可能となります。
 
白血病をはじめとする血液疾患にかかると、血液を造るための骨髄がダメージを受け、造血機能が失われます。一度ダメージを受けた骨髄は、一生にわたり回復しません。
 
そのため、健康な人から骨髄液に含まれる造血幹細胞を移植することで、患者の造血機能を回復させます。
 

新規ドナー登録は減少傾向にある

日本赤十字社が公表している統計によると、平成3年から令和3年まで骨髄バンクのドナーの総数は一貫して増えつづけています。しかし、新規ドナー登録人数に限定すると令和4年が約3万5000人弱で、ピーク時の6万人から減少傾向にあるのが現状です。
 
造血幹細胞は若い年代で活性が高いため、55歳以上になると健康上の理由からドナーの資格がなくなります。そのため、骨髄バンクでは助成金や謝礼制度などのサポートを拡充することで、新規ドナーの募集に努めています。
 

骨髄ドナー登録によって支払われる謝礼と助成金

骨髄バンクにドナー登録して骨髄や末梢(まっしょう)血幹細胞の提供を行うと、条件に応じた謝礼や助成金が支払われます。また、従業員が骨髄移植を行った場合、移植をサポートした事業所も助成金制度が利用可能です。
 
ここからは、骨髄ドナー登録を行うことで利用できる助成金の制度を3つ解説します。
 

入院すると1日あたり2万円の謝礼

骨髄移植のために医療機関に入院した場合、入院1日あたり最大2万円の謝礼が支払われます。謝礼の適用期間は最長で7日間です。
 
入院期間が7日を超える場合でも、民間の助成金制度を組み合わせることで謝礼を受けられます。
 

事業所にも助成金が支払われる

ドナー登録にあたって、謝礼や助成金が受けられるのは、個人だけではありません。従業員が業務時間中に骨髄移植を行う場合、入院日数に応じて1日あたり最大1万円の助成金が事業所に支払われる場合があります。
 
骨髄移植では事前の採血や健康診断、術後のフォローなど、長期間にわたる拘束が必要になります。助成金制度では、事前の健診を含めて原則として補償してもらえるため、事業所としても従業員のドナー登録をサポートしやすくなります。
 

民間の保険でも助成金が受けられる

最近では、地方自治体や民間の保険でも、骨髄ドナーの助成金を受けられるケースが増えてきました。企業によって保険の仕組みや給付金の適用条件は異なるため、利用を検討している方は各保険会社にお問い合わせください。
 

助成金目的のドナー登録はNG

骨髄ドナー登録の助成金は、あくまでもドナー登録へのハードルを下げ、ひとりでも多くの人の命を救うための制度です。助成金目的での複数回にわたるドナー登録は、制度の趣旨に反するため、おすすめできません。
 

まとめ

骨髄ドナー登録を行うことで、ドナー本人に対しては入院1日あたり最大2万円支払われ、事業所に対しては、1日あたり最大1万円の助成金が支払われる場合があります。また、民間の保険を組み合わせることで、より手厚い補償を受けられます。
 
利用できる助成金制度をリサーチしたうえで骨髄ドナー登録を行い、たくさんの人の命を救いましょう。
 

出典

日本赤十字社 骨髄バンク集計
全国骨髄バンク推進連絡協議会 ドナー助成制度について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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