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父親のタンス預金が発覚! 「紛失はしない」と言い張る父に子が取るべき手段とは?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月10日 8時40分

父親のタンス預金が発覚! 「紛失はしない」と言い張る父に子が取るべき手段とは?

高額な現金を自宅で保管する「タンス預金」をする人は多い。タンス預金は家族に知られずに貯蓄ができるメリットがある一方で、さまざまなデメリットやリスクも存在する。   実際に、Aさんは父親のBさんが数百万円のタンス預金をしていることに気付き、対策について悩んでいるという。

タンス預金のリスクやデメリットを理解していない父

「先日、実家に帰ったときに、父親がタンス預金をしていることに気付きました。金額は数百万円で、私としては自宅で保管するのではなく、銀行に預けるか資産運用に回してほしいと考えているのですが……」
 
Aさんの父親であるBさんは、70歳前半で1人暮らしをしている。心身ともに健康で、休日には知人と出掛ける機会も多く、老後の生活を満喫しているという。また、Bさんは「自分は認知症にならないから、タンス預金を紛失したりしない」と、自分の健康に自信をもっているようだ。
 
「最近は空き巣や強盗とか、物騒な事件が多いじゃないですか。タンス預金だと、盗難や強盗などの被害に遭ったときに全額なくなってしまうでしょう? しかも、父は生活費を年金だけで賄っているので、やはり心配です」
 
また、Aさんには弟が1人いる。Bさんが亡くなったときは、法定相続人はAさんと弟の2人となる。Bさんは健康なので、相続対策が今すぐ必要というわけではないが、近い将来、相続に備える必要性が出てくる。
 
「タンス預金があると、相続でもめることがあると聞いたこともあります。相続が発生したときに弟とのトラブルを避けるためにも、父には『タンス預金はやめて、銀行に預けるか資産運用でもしてくれ』と伝えているのですが、なかなか聞いてもらえません」
 
Aさんは、Bさんのタンス預金をやめるようにするには、どのようにアプローチして説得すればいいだろうか。
 

相続時のトラブルをまず伝える。その後、タンス預金が不合理である旨を伝えよう

タンス預金にはAさんが指摘する通り、紛失や盗難リスクがある。また、もしBさんが認知症を発症すると、タンス預金の保管場所を忘れてしまい、管理が不十分になる可能性も考えられる。
 
タンス預金が、遺産相続トラブルの火種になるケースも少なくない。Bさんの相続が発生したときに、タンス預金があることで弟から「無断で使ったのではないか」という疑念をもたれる可能性があるからだ。
 
さらに、相続が発生したときにタンス預金の申告が漏れてしまうと、相続税の修正申告や遺産分割のやり直しなどの手間が発生する恐れもある。場合によっては、過少申告加算税などのペナルティーが発生してしまう。
 
Aさんが、Bさんにタンス預金をやめるように説得するには、相続トラブルを未然に防ぎたい希望がある旨を伝えよう。父としても、2人の子どもが遺産を巡って争うことは避けたいと考えるだろう。「相続で争いたくないし、税金を余計に払いたくない」と伝えれば、Bさんも考えを変えてくれる可能性がある。
 
次に、Bさんがタンス預金をしている理由を聞いてみることも大切だ。タンス預金として置いていても、先述したように紛失・盗難リスクがあるうえに利息も付かない。特段の事項がないかぎり、銀行に預けるほうが合理的だ。
 
もし、Bさんの預金口座が1000万円以上でペイオフの上限を超える場合は、無リスク資産である個人向け国債を購入するとよいだろう。もちろん、積極的に資産を増やしたい場合は、投資信託などの資産運用に回しても問題ない。いずれにしても、「タンス預金はデメリットとリスクが大きい」という点をBさんに伝えることが大切だ。
 

まとめ

タンス預金には「使いたいときにすぐ使える」メリットがあるが、メリットはその程度だ。紛失や盗難リスク、認知症になって管理が不十分になるリスクを考えると、タンス預金で現金を持つ合理性はない。
 
本記事のケースでは、「相続で争うことを避けたい」希望を伝えつつ、Bさんがタンス預金をしている理由を整理するといいだろう。客観的な事実を伝えて、穏便にBさんの考えが変わるようにアプローチしてみてほしい。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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