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え? 遠隔操作されていたの?(2)「情報商材詐欺」

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月13日 3時0分

え? 遠隔操作されていたの?(2)「情報商材詐欺」

遠隔操作ツールは、業者が顧客の端末の中を見ることができるので、顧客の端末トラブルを効率よく改善できます。   そんな便利な反面、情報商材詐欺と遠隔操作アプリで、好ましくない状態を効率よく作り出してしまう事例が発生しました。独立行政法人国民生活センターは、遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる副業や投資の勧誘に注意喚起を行いました。   (出典:独立行政法人国民生活センターホームページ 令和5年6月7日 報道発表資料)

○○するだけで高収入

以下は、被害に遭うまでの一例です。
 
副業サイトを見ていたら、「スマホ1台、ポチポチするだけ」「1日たったの○分だけ」と、簡単に高収入が得られるとうたった広告が表示されました。これだけ稼げる方法が、「無料」や「たったの数千円」……安い! と購入します。
 
すると、業者から電話で「説明に必要だから」と、アプリをダウンロードするよう言ってきます。しかし、このアプリは遠隔操作アプリなのです。業者の言うまま操作して、業者による遠隔操作を許可してしまいます。
 
そして、さらに楽に稼げる高額な提案をされます。誰でもすぐに稼げると提案されたその方法のためにお金が必要で、何十万円、何百万円と、簡単に支払える金額のものではありません。
 
「お金がない」と伝えると、おきまりの文句「すぐモトが取れる」と借り入れて支払うよう勧めてきます。遠隔操作により借り入れの手続きを「サポート」されてしまい、被害者は、借り入れまでして支払っても稼げずに、返済に困る状況に陥ります。
 

借り入れさせられただけが問題ではない

これまでは、実際に貸金業者まで連れて行かれて借り入れをさせられたり、スマートフォンを取り上げられて勝手に操作され借り入れをさせられたり、対面による被害がありました。
 
遠隔操作アプリであることを知らないままインストールして、業者が遠隔ソフトを使える状態した結果、被害者の端末の画面が共有されるので、インターネットを通じて借り入れの手ほどきができてしまいます。また、貸金業者でも詐欺についての警告がされていますが、必要ないから読み飛ばすように指示を出し、被害者に考える隙を与えません。
 
しかし、問題なのはこれだけではありません。
 
遠隔操作アプリによって被害者が貸金業者に登録するところから見られるのですから、入力する個人情報を悪用される恐れがあります。また、貸金業者のサイトにログインするためのID・パスワードを知られてしまうと、なりすましにより勝手に借りられる危険性があります。その他、端末内の情報も盗られてしまいます。
 
その他にも、遠隔操作により、被害者と業者とのやり取りの履歴が消されてしまい、トラブル解決が困難になる場合もあります。
 

そもそも、楽に稼げる・もうかる仕事はありません

では、どうしたら良いのでしょうか。
 
独立行政法人国民生活センター「20歳代が狙われている!? 遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる副業や投資の勧誘に注意」では、以下の点に注意するよう呼びかけています。

・簡単に「稼げる」「もうかる」ことを強調する広告をうのみにしないようにしましょう 。「借金」してまで契約しないようにしましょう(あなたはもうかるかどうか分からなくても、あなたがその情報商材を買えば、業者は確実にもうかります)。
 
・遠隔操作アプリは安易にインストールしないようにしましょう(信頼できるもの以外、端末にインストールしないようにしましょう)。
 
・遠隔操作されながら貸金業者サイトに登録してしまったら、IDやパスワードを変更するなど悪用されないための対策をとりましょう。勝手に追加で借り入れされないようにしましょう。

また、不安に思ったりトラブルに遭ったりした時は、消費者ホットラインへ相談しましょう。
 

出典

独立行政法人情報処理推進機構 情報セキュリティ/遠隔操作ソフト(アプリ)を悪用される手口に気をつけて!
独立行政法人国民生活センター 20歳代が狙われている!? 遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる副業や投資の勧誘に注意(令和5年6月7日 報道発表資料)
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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