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親が亡くなったら、 親の銀行口座は?家は?カードは?相続はどうなる?しなきゃいけないお金の整理、基本を知ろう。

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月19日 10時0分

親が亡くなったら、 親の銀行口座は?家は?カードは?相続はどうなる?しなきゃいけないお金の整理、基本を知ろう。

親が亡くなるとお通夜、葬儀、各種法要、そして初七日を過ぎて一段落したら、本格的に各種変更や解約の手続きが待っています。   なにかと慌ただしい状況ですが、中には期限を過ぎると取り返しがつかないことも・・・  

法定相続情報一覧図で相続人の証明

親が亡くなった場合、まずは法定相続人を確定します。
法務局が交付する法定相続情報一覧図を作成するのが、一番確実で後の手続きがスムーズになる方法です。
これが無い場合、相続に関する手続きの大半で、相続人の証明のために親の出生から亡くなるまでの戸籍類一式や、相続人の住民票などの束を提出することになり面倒です。
うれしいことに、法定相続情報一覧図は何枚でも無料で交付してもらえるので、少し多めにもらっておきましょう。
 

相続の意思決定

相続に関する期限で、最も重要なものが相続放棄、限定承認の3カ月です。
何もせずにこれを過ぎると、借金等のマイナスの財産も含めて相続します。相続放棄の件数は増え続けており、平成28年度には19万7656件となっています。(裁判所 司法統計より)
相続放棄の申請先は、亡くなった方の住所地を管轄する家庭裁判所です。
相続放棄の判断は、財産内容がわからないとできません。また、相続放棄をすると、他の相続人や次順位の相続人などに影響が及びます。以後の親戚づきあいを良好に保つためには、関係者への相談や連絡も必要になります。
重要ですが知らない方も多く、期限を過ぎてから相談に来られる方もいらっしゃいます。期限を過ぎた時点で、借金の法定相続分は自分の借金となっていますので、原則として救済できません。
 

銀行口座・クレジットカードの解約

預貯金の相続に関しては、2016年12月に最高裁大法廷で「預貯金は遺産分割の対象になる」とし、従来の判例が変更されました。
それまでは、「預貯金などの可分債権は、法定相続分をそのまま相続し、遺産分割の対象にならない」とされていましたので、相続人が単独で相続分を引き出すことが法律上は可能とされていました。(金融機関の実務上はトラブルに巻き込まれることを防止するために、共同相続人全員の同意を求めるのが一般的)
今後は判例変更を受けて、金融機関の対応も変更(遺産分割協議書を求められる等)されると考えられます。なお、残高証明は相続人として単独で請求することができます。
クレジットカードの解約については、割と簡単です。カードの種類にもよりますが、電話で解約できるものもありますし、退会届やカードの返却が必要なものもあります。
 

自宅等不動産

自宅などの所有不動産は、遺言または遺産分割協議で相続することになった者に、相続登記(所有権移転登記)をします。
しかし、登記には期限が無く、登録免許税や司法書士の報酬なども発生するので、相続登記しないことが多いのが現状です。
故人名義のままの不動産は法定相続人の共有となりますので、時間の経過により法定相続人の死亡や認知症などが発生すると、遺産分割協議が困難になります。
売却するためには相続登記が必要ですので、この時点でトラブル発生となります。相続から何十年も経ち、いざ売ろうかというときになって困難な状況が表に出るのです。
実家を「塩漬け不動産」にしないために、相続登記は費用と手間を惜しまず早急に実行してください。
このほか、故人に届く郵便や保管している書類から、手続きが必要な契約等を探します。最近はペーパーレス化が進んでいますので、発見が難しいものもあります。契約があるかもしれないと思う場合は、契約の有無を電話で問い合わせるようにしましょう。
繰り返しになりますが、相続放棄は期限が過ぎるとできません。相続人確定と財産調査は最優先で実施しましょう。
自分で期限内にできない場合は、行政書士などの専門家へ依頼してください。3カ月はあっと言う間です。
出典
裁判所 司法統計
Text:宿輪 德幸(しゅくわ のりゆき)
AFP認定者、行政書士、宅地建物取引士試験合格者、損害保険代理店特級資格、自動車整備士3級

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