新NISAって? Q&Aで疑問を解消!
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月16日 22時30分
![新NISAって? Q&Aで疑問を解消!](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_226726_0-small.jpg)
岸田政権が掲げる「資産所得倍増プラン」の目玉政策として、2024年1月から、新しいNISA制度がスタートします。 新制度で何が変わるのか、今から現行のNISAを始めてもよいのか、内容をチェックしておきましょう。
Q.「新NISA」で「つみたてNISA」と「一般NISA」はどう変わりますか?
2024年1月から始まる新NISA制度は、現行の一般NISAとつみたてNISAを合わせたような制度です。現行のNISAでは「つみたてNISA」「一般NISA」の2つの制度のうち、1つの制度しか利用できませんでした。新NISAでは、この2つの制度が統合され、併用が可能になります。
そのうえで、制度も恒久化されるため、2024年以降いつでも気にせず投資ができます。さらに、非課税保有期間も無制限になるため、長い間投資による恩恵を受けることができます。
また、年間の非課税投資枠も引き上げられます。つみたてNISAは年40万円から「つみたて投資枠」として年120万円に、一般NISAは年120万円から「成長投資枠」として年240万円に拡大されます。さらに、両制度の投資枠を併用して、合計年360万円まで投資できるようになります。
なお、新NISAでは、「生涯投資枠(非課税保有限度額)」が設けられています。1人当たり上限1800万円(うち成長投資枠1200万円)となります。
【図表1】
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/75e53d4448e1e2458319d198b7c42715-16.jpg)
金融庁「新しいNISA」より筆者作成
Q.「新NISA」を始めるに当たり、現行のNISA制度(つみたて・一般)で保有している商品は、売却する必要はありますか?
「新NISA」を始めるに当たり、現行のNISA制度(つみたてNISA・一般NISA)で既に保有している商品を売却する必要はありません。購入時から、「つみたてNISA」は20年間、「一般NISA」は5年間、そのまま非課税で保有可能です。また売却することも自由です。
ただし、非課税期間終了後、新NISA制度に移管(ロールオーバー)することはできません。
Q.「新NISA」の切り替えには手続きが必要ですか?
現行のNISA口座を保有している人は、特別な手続きをする必要はなく、2024年1月より自動的に新NISA制度に移行します。新制度では1つの口座で、つみたてNISAと一般NISAの両方を利用できます。
つまり、一般の株式投資(一般NISA)と積立投資(つみたてNISA)を併用できます。新制度の取扱商品内容などをあらためて確認しましょう。また、これを機に、金融機関の変更を検討するのもよいでしょう。
Q.つみたて投資枠だけで「非課税保有限度額」(1800万円)を投資することはできますか?
つみたて投資枠だけで非課税保有限度額(1800万円)を使い切ることは可能です。また、つみたて投資枠を使わず、成長投資枠(非課税保有限度額1200万円)だけを利用することも可能です。
Q.新NISAで投資した商品を解約・売却をすると「非課税保有限度額」はどうなりますか
新NISAでは、購入した投資信託や株式の解約や売却をすると、その分の非課税枠を再利用できます。
例えば、新NISA(つみたて投資枠)で1000万円投資すると、非課税保有限度額は残り800万円になります。その後、購入した投資信託や株式を500万円分だけ解約・売却すると、この500万円分の非課税枠が再利用できるようになり、残りの非課税枠が1300万円になるのです。
非課税保有限度額は、翌年には減少した分をもう一度利用できるようになるため、一度商品を売却しても、翌年には再び非課税で投資をすることができます。
Q.つみたてNISAや一般NISAは、新NISA開始を待ってからやった方がよいですか
始められるのであれば、新制度開始を待たずに、今すぐやることをおすすめします。現行NISAで投資した分については、別枠として位置付けられ、新NISAで新たに非課税投資枠が付与されます。2023年中に一般NISAを始めれば、向こう5年間は非課税となり、つみたてNISAを始めれば20年間、非課税が適用されます。
新旧どちらの投資枠も活用することができるので、今年の分だけお得となります。
まとめ
新NISAは、これまで分かりにくかった2つのNISAが1つに統合されました。さらに投資枠も2倍~3倍に増え、投資期間も無期限となります。
結果として、老後、教育、住宅資金など幅広い用途で使いやすくなります。
出典
金融庁「新しいNISA」
執筆者:水上克朗
ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「新NISAは長期・分散・積立」は勘違い…「オルカン」人気の陰で「成長投資枠」の買付額が圧倒的に多いワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月22日 7時15分
-
【新NISA】まだ迷っている50代必見!2人に1人は加入している!?どんな制度なの?
ハルメク365 / 2024年7月21日 14時50分
-
30歳になりNISAを始めようと思っているのですが、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の違いがわかりません。非課税期間が異なるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月13日 0時30分
-
「NISA」と「iDeCo」って何が違うの? 初めてやるならどっちがおすすめ?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月27日 9時10分
-
特別インタビュー 中島淳一・前金融庁長官【前編】
新NISAは「80点」 資産所得倍増プラン決定への道程Finasee / 2024年6月25日 16時0分
ランキング
-
1「脱ママチャリ」電動自転車がここへ来て人気の訳 10万超でも高性能化、小型化で「1人1台」に?
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分
-
2「地方に多いホームセンター」が都会進出を狙う訳 人口減少が進む中、大手を軸に再編が進行
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 8時30分
-
3円安は、バイデン大統領と共に撤退か
トウシル / 2024年7月23日 10時31分
-
4日本製鉄、中国宝山鋼鉄との自動車鋼板合弁解消へ
ロイター / 2024年7月23日 17時19分
-
5ユークス、脚本家の野島伸司氏が社外取締役を辞任 一身上の都合
ロイター / 2024年7月23日 16時55分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)