住民税非課税世帯への3万円給付 もう振り込まれた? 必要な手続きは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月17日 5時0分
![住民税非課税世帯への3万円給付 もう振り込まれた? 必要な手続きは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_226739_0-small.jpg)
ロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で、日本の物価が上がっています。特に、収入が少ない低所得世帯の場合、普段買う食料品や電気代の値上げで、日々の生活が苦しいと感じている方もいるかもしれません。 そんな低所得世帯を対象に、一度だけ受け取れる3万円の現金の給付が行われていることをご存じでしょうか。今回は、3万円給付の対象者や、給付を受けるために必要な手続きについて紹介します。
住民税非課税世帯とは?
今回、3万円の給付対象となるのは、住民税非課税世帯と呼ばれている低所得世帯です。住民税非課税世帯の条件について、チェックしていきます。
例えば、生活保護を受けている世帯は住民税非課税世帯です。また、ひとり親などで、合計所得が一定の金額以下の場合も対象となります。東京都の住民税非課税世帯の条件を確認しておきましょう。
1.生活保護法による生活扶助を受けている方
2.障害者・未成年者・寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方
3.前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
・同一生計配偶者または扶養親族がいる場合:35万円×本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数+31万円以下
・同一生計配偶者および扶養親族がいない場合:45万円以下
前年中の総所得金額等が、下記の金額以下の方
・同一生計配偶者または扶養親族がいる場合:35万円×本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数+42万円以下
・同一生計配偶者および扶養親族がいない場合:45万円以下
所得割(前年の所得金額に応じて課税)と均等割(定額で課税)とは、個人住民税の種類を指します。自分が住民税の非課税世帯に当たるかどうかは、確定申告書や源泉徴収票をチェックしてみましょう。
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/c8a0305ac62526260baef24833f7602b.jpg)
(東京都主税局ホームページより抜粋)
自治体によって手続きが異なる
住民税非課税世帯の方は、3万円の支給対象となりますが、支給時期や、支給に必要な手続きは、住んでいる自治体によって異なります。自分が住んでいる地域の支給状況を、自治体のHPなどでチェックしてみましょう。
例えば、東京都世田谷区の場合、3万円の支給対象となる世帯の要件は、以下のとおり決められています。
1.令和5年6月1日に世田谷区に住民登録がある世帯
2.世帯全員の令和5年度分の住民税均等割が非課税の世帯(令和5年度分の住民税は令和4年1月から12月までの所得に対し課税されます)
3.住民税均等割が課税されている方の扶養親族等のみで構成される世帯ではない世帯
4.租税条約による住民税の免除を届け出ている方がいない世帯
さらに、住民税課税世帯であっても、予期せず家計が急変し、住民税非課税世帯相当の水準以下の収入になった「家計急変世帯」にも3万円が支給される予定です。
世田谷区内の対象となる世帯には、7月に「支給のお知らせ」というはがきが郵送されています。はがきを受け取った方は、原則として手続きが不要で、7月末に振込手続きが行われているはずです。
一方、ここ数ヶ月で家計が急変してしまったような「家計急変世帯」には、7月下旬に「確認書兼申請書」と詳しい案内を同封した封筒が発送されます。書類を受け取った方は、必要事項を記入して、返信用封筒で書類を郵送する必要があります。現在のところ、書類到着から1~1.5ヶ月程度で3万円が振り込まれる予定です。
また、東京都江東区の場合、書類には「令和5年9月29日の当日消印まで有効」と申請期限が設定されています。
このような手続き方法は、自治体によって異なるため、住民税非課税世帯の方や、最近収入が減ってしまった方は、ぜひ自治体のホームページを確認してみましょう。
まとめ
せっかく現金が支給される対象世帯であっても、必要な手続きを行わなければ、もらえない可能性があります。
今回紹介した内容を参考にしながら、自分たちが3万円の支給対象世帯ではないかどうかチェックし、もらい忘れがないように注意しましょう。
出典
東京都主税局 個人住民税
世田谷区 【1世帯あたり3万円】価格高騰重点支援給付金について(住民税非課税世帯)
江東区物価高騰重点支援給付金(1世帯あたり3万円)について
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
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