親が「お年玉」や「お祝い金」を20年間貯めてくれていたけど、受け取る際に「贈与税」ってかかるの?
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月19日 2時10分
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お年玉や進学祝いなど節目で子どもが受け取るお金を親が管理して貯めておき、成人した際や独り立ちする際に子どもに渡す、という家庭があります。とはいえ、一般的に大きな額のお金を受け取ると、贈与税がかかります。 贈与税は、親が管理していたお年玉やお祝い金をまとめて受け取る際も発生するのか、考えていきます。
お年玉やお祝い金は基本的に非課税である
お年玉や成長の節目で受け取るお金については、基本的に非課税です。基本的に、年間で受け取った贈与が110万円を超えると贈与税が発生するのですが、お年玉などは例外的に非課税とする取り扱いがなされています。
ただし、それも社会通念上相当と認められる範囲での話です。お年玉として祖父母から100万円ずつ、合計200万円もらった場合や、社会人のお祝いとして400万円もらったなどの場合は社会通念上相当と認められず、贈与税が発生する可能性があります。
お年玉やお祝い金でも親が管理していると贈与税がかかることもある
基本的にお年玉やお祝い金は非課税とはいえ、それを親が管理していると、子どもが受け取ったときに親からの贈与とみなされ贈与税がかかる可能性があります。
例えば、親が子ども名義で作った口座にお年玉などを貯めて管理し、20年後まとまった金額になったタイミングで口座のキャッシュカードと通帳、銀行印を渡したような場合です。
これはいわゆる「名義預金」となります。名義預金とは、口座の名義人と実際の管理者が異なる預金を指して使われる言葉です。
名義預金は、名義人ではなく管理者のお金として扱われます。名義預金に当たる可能性のある、親が管理していたお金を受け取ると、「親から一括してそのときに贈与を受けた」とみなされ、贈与税が発生する可能性があるのです。20年間貯めつづけたとなると、その総額が110万円を超えている可能性もあるため、注意が必要です。
生活費や学費として相当額である場合は非課税
仮に名義預金として、口座が課税対象となる可能性があっても、それを生活費や学費として受け取る場合は、110万円を超えていても非課税となるでしょう。お年玉など年末年始の贈答だけではなく、親から子など、扶養を受ける者が扶養義務者からその都度渡される生活費や学費は、非課税となるからです。
ただし、これも全額というわけではなく、必要な範囲に限られます。学費が50万円しか必要でないにもかかわらず、学費の名目で200万円を受け取るような場合は、贈与税の対象となる可能性があるため、注意が必要です。
分割して渡すのもアリ
贈与税は年間で110万円を超えなければ非課税です。20年間で親が貯めてくれたお金が110万円を超えるのであれば、110万円ずつ何年かに分けて贈与を受けるのもよいでしょう。例えば、300万円貯まっているのであれば、3年間毎年100万円ずつ受け取るという具合です。
ただし、個別の事情次第では贈与税がかかる場合もあるので、十分に注意し税理士などに相談しながら対応するべきです。
また、一度に大きな額のお金を受け取ると、気が大きくなって無駄遣いをしてしまう可能性もあることから、分割して受け取ることは節税になる点だけでなく、お金の使い方を慎重にするという点でも悪くはない選択です。
親が管理して貯めていたお金を受け取ると贈与税がかかることもある
本来お年玉やお祝い金などは非課税ですが、それを親が管理していて、後々子どもが受け取ると、親からの贈与とみなされ課税されてしまうこともあります。
贈与税に限らず、税の取り扱いについては、個別の具体的な事情により判断が大きく分かれます。もし、贈与税について気になることがあれば、お近くの税理士の他、住所地を管轄する税務署などへ相談してください。
出典
国税庁 パンフレット「暮らしの税情報」(令和5年度版)財産をもらったとき
執筆者:柘植輝
行政書士
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