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夫婦2人、将来の年金額は「21万円」です。住宅ローンは完済しましたが、それでも生活は苦しいでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月19日 2時30分

夫婦2人、将来の年金額は「21万円」です。住宅ローンは完済しましたが、それでも生活は苦しいでしょうか?

定年退職が近づいてくると、老後の暮らしを意識する方は多いでしょう。老後を考えるうえで気になるのが、年金受給額です。住宅ローンが完済していれば、ひとまず住居費の心配は要りません。しかし、それでも暮らしていけない場合もあります。   今回は、夫婦で年金受給額が月21万円だった場合暮らせるかどうか、平均的な生活費を参考にしながら解説します。

65歳以上の平均的な生活費はいくら?

総務省統計局が行った調査結果によると、65歳以上で無職の夫婦世帯の平均消費支出は22万4390円です。消費支出とは、住居費や水道光熱費、食費、医療費、娯楽費など生活費全般をいいます。ただし、この他に非消費支出として平均3万1160円かかっています。非消費支出とは、社会保険料や税金などのことです。つまり、実際はこれらを合算した25万5550円が毎月必要ということになります。今回のケースでは年金受給額が月21万円なので、月々4万円ほど不足すると見ていいでしょう。
 

ローンが完済していれば老後は安泰か?

ローンがすでに完済していれば、毎月住居にかかる費用の心配はありません。しかし、持ち家の場合は固定資産税がかかります。先ほど紹介した総務省統計局のデータでは、住居費は消費支出の6.5%です。計算すると月1万3400円ほどで、年間だと約16万円になります。この16万円は固定資産税と考えられるので、平均消費支出と同等の年金額を受給できれば問題なく暮らすことは可能です。
 
今回のケースでは平均的な生活費と比べて4万円ほど不足しますが、実際の生活水準は世帯ごとで違います。また、生活スタイルによっても変わってくるでしょう。データを見ると、もっとも割合の高い食費は29.3%で、金額にすると6万5000円を超えます。食費の次に割合が高い交通・通信費は11.9%ですが、金額にすると約2万7000円です。夫婦2人であれば、食費をもっと抑えられるという方もいます。交通・通信費や娯楽費といった他の支出も、生活スタイルによっては節約できます。
 

老後に備えて現役時代からやっておくべきこと

できるだけ貯金をしておくことも重要ですが、将来の生活に少しずつ慣らしておくことも大切です。まず、現在の生活と年金だけになったときの生活を比較し、増える部分と削れる部分を洗い出してみましょう。定年退職後は自宅にいる時間が増えるので、それだけ光熱費は増えます。昼食を外でとっている方は、退職後は外食費を出す必要がなくなります。
 
このように、どの支出が増えてどれを節約できるのか把握しておくことです。そして、将来の生活費が実際にはいくらになるのかシミュレーションしておきましょう。すでに持ち家があるなら、固定資産税があってもローンや家賃を抑えられるのは確かです。他の部分で不足しそうなものがあれば課題とし、現役時代のうちに抑えられるか試しておく必要があります。
 

平均の生活費よりどこまで節約できるかがポイント

総務省統計局の調査によれば、65歳以上の夫婦世帯は月25万円ほど必要ということになります。年金受給額が21万円なら、住宅ローンがなくても余裕のある暮らしとはいえないでしょう。ただし、節約できる部分もありますし、生活スタイルによっては不要な出費もあります。実際はどれくらいの生活費になるのか現状と比べて試算し、少しずつ慣れておくことも大切です。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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