「年収400万円」と「600万円」で試算! 年金は将来いくら受け取れる? 保険料の元は取れるの?
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月20日 2時10分
![「年収400万円」と「600万円」で試算! 年金は将来いくら受け取れる? 保険料の元は取れるの?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_227643_0-small.jpg)
日本に住む20歳から60歳の人は、毎月国民年金の保険料を払わなくてはなりません。そのため、毎月「今月もこんなに払うのか」「払った分の保険料は将来年金としてどれくらい受け取れるのか」と感じている人も多いかもしれません。 本記事では、年収400万円と600万円の会社員が、一生で保険料をいくら支払い、そして、年金をいくら受け取れるのかについて解説しています。
会社員は国民年金と厚生年金に加入している
会社員の場合、「国民年金」と合わせて「厚生年金」にも加入することになります。毎月負担する保険料には、国民年金と厚生年金の2つの保険料が含まれ、将来は年金として老齢基礎年金と老齢厚生年金が受け取れます。
今回は例として、20歳から22歳までの2年間は国民年金のみに加入し、4年制大学を卒業後就職し、その後38年間会社員として働き、60歳で退職した場合について見ていきます。
なお、支払う保険料や受け取る年金額は、毎年の年収やそのときの社会情勢次第で変化するもので、一律ではありません。今回は計算上、年収400万円であればずっと年収が400万円という設定で、試算は最新ベースでおこないます。なお、月収は年収を単純に12で割った額とします。
生涯で支払う保険料はいくらか
まず、20歳から22歳までの2年間、国民年金のみの加入時について見ていきます。現在、国民年金の保険料は一律で1ヶ月当たり1万6520円(令和5年度)です。24ヶ月分の保険料を計算すると39万6480円となります。
次に、22歳から60歳までの38年間の会社員時代は、国民年金分を含めた厚生年金保険料を負担しています。保険料は、平均年収が400万円であれば1ヶ月当たり3万1110円、600万円では4万5750円です。それぞれ456月分(38年)の保険料を計算すると、年収400万円で1418万6160円、年収600万円では2086万2000円となります。
22歳までの国民年金分と合算すると、生涯で負担する保険料は、年収400万円では1458万2640円、600万円では2125万8480万円という結果になりました。
生涯で受け取れる年金額はいくらか
年金は基本的には65歳以降、生きている限りずっと受け取れます。平均余命から考えて、65歳男性がおおよそ85歳まで生きるとして、85歳までの20年間で受け取れる年金額を見ていきましょう。
まず「老齢基礎年金」ですが、今回は加入期間中の保険料をすべて納めているため、満額の年間79万5000円が受け取れます。20年間分では、1590万円になります。
次に「老齢厚生年金」は、報酬比例部分、経過的加算、加給年金の合算分が受け取れますが、今回はメインの報酬比例部分のみで見ていきます。報酬比例部分は年収によって異なり、年収400万円で38年間働いた場合は年間で84万9774円、600万円の場合は124万9668円が受給できます。20年間分では、年収400万円では1699万5480円、年収600万円では2499万3360万円と計算できます。
国民年金と合算すると、生涯で受け取れる年金額は、年収400万円では3289万5480円、年収600万円では4089万3360円となります。
年金は払った保険料よりもだいぶ多く受け取れる
今回のシミュレーション結果をまとめると図表1のとおりです。
【図表1】
年収400万円 | 年収600万円 | |
---|---|---|
支払保険料総額(A) | 1418万6160円 | 2086万2000円 |
受取年金額総額(B) | 3289万5480円 | 4089万3360円 |
(B)-(A) | 1870万9320円 | 2003万1360円 |
日本年金機構HPを基に筆者作成
あくまでも平均寿命まで生きた前提ですが、支払った保険料の倍程度の年金を受け取れる計算になります。
実際はさまざまな条件により将来の年金受給額は変わってきますので、毎年送られてくる「ねんきん定期便」などで確認しましょう。
出典
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
現在48歳で「年収600万円」です。退職金は「1500万円」ほどもらえるのですが、定年までにいくら貯蓄があれば専業主婦の妻と2人で生涯暮らしていけますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月9日 3時0分
-
定年後は最低でも「月15万円」の年金がほしいです。40歳で「年収300万円」ですが、それだけ受け取るために収入をいくら増やす必要がありますか? 今後も独身の予定です
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 4時40分
-
現役時代の年収は「600万円」でした。老後は「時給1200円・1日5時間・週3日」働く予定ですが、年金額は増えるでしょうか? 少しでも暮らしが楽になればと思います
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 4時30分
-
40歳の専業主婦。子どもが「大学」を卒業するまで、15年ほど「年収200万円」の仕事をする予定です。将来の年金額はどのくらい増えますか? 手取りは減ってしまうでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月2日 4時30分
-
転職で年収が「300万→500万円」に! 65歳まで働くと“将来の年金”はどれだけ増えますか?「平均寿命」までの総額も試算
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月28日 3時0分
ランキング
-
1「土用の丑の日」物価高でも…あの手この手の“うなぎ商戦” 大手スーパーの目玉は「超特大」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月22日 19時59分
-
2「地方に多いホームセンター」が都会進出を狙う訳 人口減少が進む中、大手を軸に再編が進行
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 8時30分
-
3「脱ママチャリ」電動自転車がここへ来て人気の訳 10万超でも高性能化、小型化で「1人1台」に?
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分
-
4小林製薬、会長と社長が辞任へ…「紅麹」サプリ問題の対応遅れで経営責任明確化
読売新聞 / 2024年7月22日 21時37分
-
5円安は、バイデン大統領と共に撤退か
トウシル / 2024年7月23日 10時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)