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東京と青森では年収に「150万円」の差が! でも賃金が高くても「幸福度」も高いとは限らない?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月21日 10時20分

東京と青森では年収に「150万円」の差が! でも賃金が高くても「幸福度」も高いとは限らない?

会社員の平均年収やボーナス支給などの報道を目にすることがあるかと思います。しかし、実際のところ、地域によって平均的な賃金には大きな違いが存在します。   東京都が最も高いとされるのは想像に難くないと思います。実際、その通りです。では、逆に最も低い県はどこなのでしょうか。   本記事では、地域別での賃金のほか、働く場所や住む場所を選ぶ際の考え方について解説していきます。

都市部のほうが収入は高い傾向

地域別の年収について、厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査をもとに見ていきましょう。
 
図表1、図表2のとおり、都道府県別に賃金(令和4年6月分として支払われた所定内給与額の平均)を見ると、平均賃金が高かったのは、東京、神奈川、大阪、愛知、兵庫の5都府県でした。一方、平均賃金が低かったのは青森、宮崎、沖縄、岩手、山形の5県です。
 
調査年度によって若干の順位の変動はあるものの、おおむね同じような順位が続いており、都市部に近いほうが賃金が高い傾向が見られます。
 
なお、最も高い東京と、最も低い青森の平均賃金を比較してみると12万7900円の差があり、年収に換算すると約150万円もの差があることが分かります。
 
【図表1】


 
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 都道府県別賃金をもとに筆者作成
 
【図表2】

 
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 都道府県別賃金
 

賃金が多いほど幸福度が高いとは限らない

収入が少ないよりは多い方が良いですし、賃金が高い都市部に住んだ方が良いと感じるかもしれませんが、必ずしもそうとは限らないようです。東京は平均賃金では1位ですが、一般財団法人日本総合研究所が調査している「全47都道府県幸福度ランキング」では、2022年度の幸福度について3位となっています。
 
この幸福度ランキングは、健康・文化・仕事・生活・教育の5分野における50指標を基にした統計データにより順位づけが行われています。
 
興味深いのは、図表3のように平均賃金の順位で3位だった大阪府の幸福度は46位となっていますが、平均賃金で43位の山形県の幸福度ランキングは7位であることです。
 
また、幸福度ランキング総合順位は5年連続で福井県(平均賃金順位:24位)が1位となっており、幸福度が賃金だけでは決まらないことを示す結果となっています。
 
さらに、福井県は仕事分野のランキングでも1位です。この仕事分野は、正規雇用者比率や高齢者有業率、事業新設率など、「雇用」と「企業」の領域に分けられており、老若男女が分け隔てなく仕事に従事できる環境などが重要視されています。
 
【図表3】


 
一般財団法人日本総合研究所 全47都道府県幸福度ランキング2022年版をもとに筆者作成
 

収入は人生を決める一要素でしかない

平均賃金のランキングと同様に、上で紹介した幸福度ランキングも、上位に位置するからといって必ずしも「良い」とは限りません。それぞれの地域の特徴や課題を理解することが重要です。
 
また、収入の額だけが人生の幸せにつながるわけではありません。幸せに暮らす場所を考えるためには、賃金以外の面にも注目してみるのがよさそうです。賃金は高くなくとも、住み心地のよい地域は意外とたくさんあるかもしれません。
 

出典

厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
一般財団法人日本総合研究所 全47都道府県幸福度ランキング2022年版
 
執筆者:御手洗康之
AFP、FP2級、簿記2級

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