「ねんきん定期便」は捨てないで! これからの「ライフプラン」のためにチェックすべきポイントを解説
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月22日 2時20分
![「ねんきん定期便」は捨てないで! これからの「ライフプラン」のためにチェックすべきポイントを解説](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_228017_0-small.jpg)
毎年誕生月が近づくと、ポストに届く「ねんきん定期便」。ちゃんと目を通していますか? そのまま捨ててしまったり、取りあえず見てみるけれどよく分からず、ちゃんと確認しないまま放置したりしている人も多いのではないでしょうか。 そんな人は、ちょっと待ってください。「ねんきん定期便」はライフプランを立てるために欠かせないものです。見方のポイントを押さえ、自身の年金情報をしっかりと把握できるようになりましょう。
「ねんきん定期便」とは
「ねんきん定期便」とは、これまで納めてきた保険料の納付記録と、将来受け取れる年金額の状況を知らせてくれるものです。老後こんなはずじゃなかった! とならないように「ねんきん定期便」を確認することはとても大切なことです。
「ねんきん定期便」で分かること
前述のとおり、「ねんきん定期便」では次のようなことが分かります。
●これまでの納付記録
●将来受け取れる年金見込額
実際の「ねんきん定期便」を見ると、いくつかの項目に分かれて金額や月数が記載されています。ぱっと見ただけでは分かりにくいかもしれませんが、その項目が何を表しているのかを理解できていれば、難しいことではありません。「ねんきん定期便」は、年齢によって記載される内容や形式が異なりますので、今回は現役世代である50歳未満の人(35歳と45歳を除く)の例で紹介します。
「ねんきん定期便」の見方
図表1
日本年金機構 令和5年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方(50歳未満の方)
年金保険料を納付していれば、図表1の「b:これまでの加入実績に応じた年金額(昨年)」に比べ、「c:これまでの加入実績に応じた年金額(今年)」のほうが増えていることを確認できます。まずは1年間頑張った自分をねぎらってあげましょう。
図表2
日本年金機構 令和5年度「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方(50歳未満の方)
次に、ライフプランを立てるためのポイントとなる3項目を理解しておきましょう。
・図表2のh:これまでの保険料納付額(累計額)
これまでに納付した国民年金保険料と厚生年金保険料の累計額が記載されています。厚生年金保険料は、事業者と被保険者(社員など)で折半して納付した保険料納付額です。
・図表2のi:これまでの年金加入期間
老齢年金を受け取るには、原則として120月以上の受給資格期間が必要です。受給資格期間欄で現在の月数とあとどれくらいの月数が必要なのかを把握しておきましょう。
・図表2のj:これまでの加入実績に応じた年金額
これまでの加入実績に応じて算出された年金額が記載されています。(1)と(2)の合計を12ヶ月で割ることで、年金受給開始後、1ヶ月にどれくらいの生活費が年金で確保できるのかの目安となります。
節目の年には封書版の「ねんきん定期便」が届きます
35歳、45歳、受給開始が近づく59歳の節目の年には、ハガキではなく封書版の「ねんきん定期便」が届きます。ハガキの「ねんきん定期便」よりも情報が多く記載されています。59歳で届く封書版の「ねんきん定期便」には、老齢年金の種類と見込額が記載されています。通常通り65歳から年金の受給を開始するか、繰上げ受給や繰下げ受給を選択するのかを具体的に検討するタイミングにもなります。
「ねんきん定期便」を確認してライフプランを立ててみましょう
あなたは、これからの生き方を具体的に考えたことはありますか? ライフプランを立てることは、夢や理想を現実にしていく計画を立てるということです。それにはお金の問題から目を背けることはできません。
賃金がなかなか上がらない日本で、どのようにライフプランを立てることが正解なのかは難しい問題です。「ねんきん定期便」によって老後の年金支給額の予想はつきますが、年金だけで生活するのは難しい時代です。
そのため、国はNISAやiDeCoを推奨しています。物価も高騰している昨今、毎月の生活を切り詰めている人も多いのではないでしょうか。将来への不安から無理をした貯蓄や資産運用を始めて、今の生活が苦しいものになってしまっては本末転倒です。
「ねんきん定期便」と向き合うことは、自身と向き合うことです。あとどれくらい働けばよいのか、年金では足りないお金をどのように補てんするのか、それは人それぞれ違うので、しっかりと話を聞いてくれるファイナンシャルプランナーなどに相談するのもよいでしょう。
作成したライフプランをもとに自身に合った将来の備え方をアドバイスしてくれるはずです。現在はシニア採用枠で生き生きと働いている人の姿を見ることも多くなってきました。お金を貯めることだけではなく、長く働ける健康管理もライフプランに必要な考え方かもしれません。
出典
日本年金機構 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
執筆者:平良ひとみ
FP2級(AFP)、損害保険プランナー
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