年金保険料は「年20万円」!? 大学生で支払えない場合どうすればいい? 対応策を解説!
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月23日 10時30分
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20歳から60歳までの間は国民年金の保険料を支払う必要があります。しかし、20歳と言えば、大学生など学生である人も多く、自身による保険料納付が難しい場合も少なくありません。親としては、子どもの将来のためにも、しっかりと年金の対応を考えておきたいところです。 本記事では、大学生の年金保険料について、どうすべきかについて解説しています。
大学生でも20歳以上は国民年金の保険料を支払う義務がある
法律により、日本国内に住む20~60歳までの人は国民年金の保険料を支払う義務があります。そして、それは大学生であっても例外ではありません。
国民年金の保険料は「月額1万6520円(令和5年度)」です。1年で約20万円近い金額で、大学生にとっては決して少ない金額ではないため、保険料の納付が困難な場合もあるでしょう。
大学生は国民年金の保険料をどうすべきか
では、大学生は国民年金の保険料をどうするべきなのでしょうか。基本的には学生自身で払うか、親などが払うという2つの選択肢があります。支払いが難しい場合は、「学生納付特例制度」を利用して支払いを猶予する選択肢もあります。
「学生納付特例制度」とは、自身の前年の所得が一定(128万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等)以下の学生を対象に、申請により在学中の保険料の納付が猶予されるというものです。
厚生労働省の「令和2年国民年金被保険者実態調査」によると、学生で国民年金の保険料を納付しているのは24.5%、学生納付特例制度を利用している人は63.9%です。24.5%の中には、学生自身が保険料を負担している場合もあれば、親などが納付している場合もあるでしょう。
学生納付特例制度のメリットとデメリット
学生自身は収入もあまりなく、また親も大学の授業料や生活費を負担していて家計が厳しい場合も少なくありません。
学生納付特例制度を活用すれば、とりあえずは子どもも親も年金保険料を負担しなくてよくなります。また、特例制度を受けている期間も、最低10年必要である年金受給資格期間に含まれる点は大きなメリットです。
ただし、学生納付特例制度を受けている期間については、将来受け取る年金額には反映されません。
20~60歳までの期間で国民年金の保険料をすべて納付すると、将来年金として満額の年間79万5000円が受け取れます。しかし、仮に20~22歳までの2年間学生納付特例制度を利用し、その後10年以内に追納(保険料の後払い)をしなかった場合、受け取れる年金は75万5250円となります。つまり、本来よりも年間で4万円、年金が少なくなってしまいます。
親が払う場合のメリットとデメリット
学生納付特例は多くの学生が利用しており、社会人となった後に追納すれば、受け取れる年金も増やせます。とは言え、追納しなければ将来受け取れる年金は少ないままです。
一方、親が代わりに支払えば、将来子どもが受け取る年金が減ることはありません。また、親としても子どもの国民年金保険料を負担した分、「社会保険料控除」を受けられます。支払った年金保険料の分が、社会保険料控除の対象となり節税につながりますので、親としてもメリットがあると言えます。
ただし、社会保険料控除を受けられるものの、親の負担が増えることは間違いありません。また、子どもの自立を妨げる可能性があると考える人もいるでしょう。
まとめ
大学生と言えども、20歳になれば国民年金に加入し保険料を払う必要があります。保険料を自身で払えない場合は、親が代わりに払ったり、学生納付特例制度を利用したりするという手段があります。親子で話し合い、適切な方法を選択しましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
厚生労働省年金局 令和2年国民年金被保険者実態調査
日本年金機構 国民年金保険料の学生納付特例制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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