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お中元やお盆の起源は? シンガポールのハングリー・ゴースト・フェスティバルとの意外な関係

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月22日 3時0分

お中元やお盆の起源は? シンガポールのハングリー・ゴースト・フェスティバルとの意外な関係

日本のお中元やお盆は、地域により時期が異なるようですが、ほとんどが7月15日又は8月15日ではないでしょうか。   その起源は中国の道教に由来する年中行事にあるようです。   中国や中国系移民の国では、中元節(ハングリー・ゴースト・フェスティバル)は旧暦の7月に行われます。従って、年により現在の暦の上では変動します。   もとが旧暦の行事なので、日本では旧暦は使わないため、地域によりお中元やお盆の時期が異なるのかもしれません。  

お中元の意味

中元とは、中国の道教に由来する年中行事で、三元のうちのひとつです。三元とは、旧暦で1年のうち、上元(1月15日)、中元(7月15日)、下元(10月15日)の総称です。
三元には、それぞれを司る神様がいて、中元の神様は地官大帝、すなわち冥界の帝です。旧暦7月に入ると冥界の門が開き、一月間、霊がこの世をさまよいます。
霊はよい霊も悪い霊もすべて解き放たれてしまいますので、この時期に悪い霊に悪さをされないようにと、様々な迷信じみたことが行われ、その方法は地域によってさまざまなようです。
霊がこの世にもどってくるという発想が、日本ではご先祖様の霊が自宅にもどってくるという解釈につながり、お盆という日本独自の文化に発展したと思われます。
 

なぜ幽霊はお腹がすいているのか?

旧暦の7月1日~31日に相当するのが、2018年では8月11日~9月9日です。
冥界からさまよい出た幽霊は、この世とあの世のはざまでは飲食することができないとされています。そのため、この世に出てきた幽霊はお腹がすいているとされて、シンガポールではハングリー・ゴーストという名で呼ばれています。
 

シンガポールでの幽霊対策は?

中国系はシンガポールで最大の民族グループで、国の人口のほぼ4分の3を構成しているため、中国文化はシンガポールの大きな特徴です。
亡くなった先祖の霊に対しては、御香をたき、先祖が使うために用意する紙製の車・携帯電話・衣類などを焚き上げ、お供物をします。
主に以下のことは気を付けます。
 

1.自宅やオフィスの引っ越しや改装は、そこにいる霊の怒りを買う可能性があるので避ける。
2. コンサートの最前列は幽霊のためにあけておく。
3.プールは避ける。(幽霊が人をおぼれさせて、よみがえることをもくろむため)
4.昆虫には優しく(先祖の生まれ変わりかもしれないため)
5.赤い衣類は霊を引き付けるので避ける

マレーシアでも

シンガポールと元々同じ国だったマレーシアでも同様です。マレーシア・ストレート・タイムズ紙によると、ハングリー・ゴースト・フェスティバルの期間中は上記に加えて、以下の行動を慎むそうです。
 

・不動産購入
・傘(特に赤)を家で広げる(幽霊の隠れ場所になるため)
・夜更かし(幽霊の力が夜最も強いため)
・壁への寄りかかり(幽霊が好んで壁に張り付いているため)
・洗濯物を一晩中干すこと(魂を寄り付かせるため)

シンガポールのハングリー・ゴースト・フェスティバルの出費は?

日本のお盆は、遠方への帰省や家族が多い方にとっては、交通費などが大きな出費になることもあるでしょう。
シンガポールでは、「お中元」として物を贈る日本のような習慣はあまりないようです。
また、先祖の霊に対し敬う気持ちは同じですが、コスト的にはお供物用の食物(1,500円~4,700円程度)や、先祖用に用意された紙製グッズ(1,500円程度)などで、実家に帰省して墓参りをするなどの習慣はないため、出費は限定的といえます。
 

Text:岩永 真理(いわなが まり)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®

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