一生涯のタバコ代は1000万円!? 本気で禁煙したいなら医薬品を使うのもアリ？

愛煙家になくてはならないたばこ。そのたばこを取り巻く状況は日々、変わっています。たばこ税は段階的に見直されており、平成30年4月時点では12.24円／本（244.8円／箱）でしたが令和4年4月時点では15.24円／本（304.88／箱）と引き上げられています。   さらに財務省のたばこ税等に関する資料によると、紙たばこの販売数は平成8年の3483億本をピークに令和3年の時点では937億本まで減っています。健康面・金銭面を考慮して禁煙を考える人も少なくないでしょう。しかし禁煙は難しいのも事実です。   本記事では、一生涯においてタバコにかかるお金や禁煙を手助けしてくれる医薬品について紹介します。

一生涯のたばこ代

国立研究開発法人がん研究センターでは喫煙者を以下のようにしています

・重度喫煙者　1日21本以上の喫煙者
・軽度喫煙者　1日1－10本以上の喫煙者

これらをもとに一生涯のタバコ代を算出してみましょう。条件は以下の通りです

・JTの代表銘柄のメビウス　1箱20本　金額は580円　1本あたり29円
・一生涯で20歳～80歳まで60年喫煙

 

重度喫煙者

1日の喫煙数21本として計算
21×29×365×60＝1333万7100

　
重度喫煙者の一生涯のたばこ代は1333万7100円となります。
 

軽度喫煙者

1日の喫煙数10本として計算
10×29×365×60＝635万1000

　
軽度喫煙者の一生涯のたばこ代は635万1000円となります。
 
参考として国民年金の納付額が1万6590円（１ヶ月）×480ヶ月（40年）＝796万3200円です。
 
重度喫煙者であれば国民年金の全てを払っても、おつりが出ます。軽度喫煙者は一生涯のたばこ代に幅があったとしても大部分を払うことができるかもしれません。禁煙による金銭的メリットは大きいといえます。
 

禁煙のための医薬品

日本では2006年から保険診療での禁煙補助薬として貼り薬の「ニコチンパッチ」と飲み薬の「バレニクリン」が用いられています。一般医療医薬品としては「ニコチンパッチ」と「ニコチンガム」が市販されています。それらを紹介します。
 

ニコチンパッチ

身体に貼り、皮膚からニコチンを吸収するタイプのニコチン製剤です。
 
起きてすぐに上腕、背中、腹部のいずれかに貼り寝る前にはがします。薬局・薬店で購入できるほか、禁煙外来でも処方され外来では、薬局で販売されていない大きなサイズの物が入手できます。
 

バレニクリン

脳のニコチン受容体に作用する、ニコチンを含まない禁煙補助薬です。
 
禁煙開始7日目から食後に服用します。服用開始7日間は喫煙し、8日から禁煙します。離脱症状を緩和するだけでなく、喫煙による満足感を抑制する作用があります。禁煙外来で処方されます。
 

ニコチンガム

口腔粘膜からニコチンを吸収させるタイプのニコチン製剤です。
 
味がするまでゆっくりかんで、頬や歯に1分以上置きます。それを30分〜1時間繰り返した後に、紙に包んで捨てます。薬局・薬店で購入可能です。
 

まとめ

一生涯にかかるタバコにかかるお金と禁煙方法として医薬品について紹介しました。禁煙には強い忍耐力が必要です。
 
本気で禁煙をお考えであれば、今回紹介した医薬品を活用することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
 

出典

国立研究開発法人国立がん研究センター　喫煙率の推移と1日あたりの本数
財務省　たばこ税等に関する資料
厚労省 e-ヘルスネット　禁煙のおくすりってどんなもの？
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー