投資した商品の残高を確認できていますか? 残高を把握しておくべき理由とは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年8月25日 5時10分
自分が投資をしている商品が今、得をしているのか損をしているのか把握できていますか? 証券会社等から3ヶ月に一度届く「取引残高報告書」を見れば把握はできますが、これには「過去」の残高しか記載されていません。 そこで、「今」の残高を知るための方法を、投資商品として代表的な「株式」と「投資信託」を例にとって解説します。
基本は金融機関の自分のページから
金融機関の多くは、ネット銀行やネット証券に限らず、証券口座を開設すると、その開設時にIDとパスワードが発行され、それによって自分の購入した金融商品の残高を知ることができます。そのため、このシステムを使えば知りたいときに自分の保有商品などの情報を得ることができます。
商品の残高を毎日確認する必要はありませんが、経済の混乱時(例えば、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻時等)には、金融商品の価格の変動が大きくなります。そういったときに、自分が確認したいタイミングでチェックできるので、ぜひ活用してください。
株式を保有している人の確認方法
株式を保有している人は、金融機関に自分のページを登録していない場合でも、別の方法で株価を確認できます。
1つは、インターネットで「『株式を持っている会社の名前』と『株価』」で検索をすると、今の株価を知ることができます。
もう1つは新聞です。こちらは新聞によっては全ての会社が網羅されていない可能性もありますが、手段として調べることはできます。
投資信託を保有している人の確認方法
投資信託を保有している人も、金融機関に自分のページを登録していない場合でも、別の方法で確認できます。
こちらも1つはインターネットです。「『自分が口座を開設している金融機関の名称』と『自分が持っている投資信託の名称』」で検索をすると、その商品の詳しい内容を表示するページが見つかります。多くの場合、その商品の最初のページに「基準価額」というものが表示されています。その基準価額に自分が持っている口数を乗じて1万口で割ると、その日の残高が分かります。「基準価額*口数/1万口」です。
もう1つもやはり新聞です。こちらも全ての商品が網羅されていない可能性はありますが、手段として調べることはできます。
残高を知る理由は
そもそも残高を知る理由は、自分が投資した商品についてプラスなのかマイナスなのかを知るためです。ただ、これは、現在の価額を知って売買をするべきだという訳ではありません。投資はあくまでも時間をゆっくり使って、長く続けることが大切です。
では、なぜ残高を知る必要があると思いますか。簡単に言えば健康診断のようなものです。金融機関から3ヶ月ごとに「取引残高報告書」が送られてくるのもそのためです。
例えばコロナ禍で見られたような株価等の暴落など、冷静にかつ即座に分析する必要があるような事象が起きたときに、リアルタイムで自分の金融商品の残高を知り、売るのか現状のまま様子を見るのか、あるいは熟練者であれば買い足すのか、といった判断をする材料に使えるからです。
今は金融機関側も、個人用のIDとパスワードを発行し、顧客自身が自分で残高を確認できるようにしています。投資は金融機関に指図されるものではなく、自分自身が決めて行動するものです。自分の金融商品の状態は、自分で把握する必要があります。
そして、投資をしていくうちに、いざというときのために、すぐに行動できる意思決定力を養ってもらえればと思います。
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
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