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住宅ローンを完済しました。完済後、最初にすべきことは何ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月27日 2時20分

住宅ローンを完済しました。完済後、最初にすべきことは何ですか?

長きにわたって支払い続けた住宅ローンを完済したときは、やはりホッとするでしょう。しかし、住宅ローンを完済してもそれで終わりにしてはいけません。ローンを組んだとき、その取得した住宅に対して金融機関は抵当権を設定します。   本記事では、住宅ローンの返済後に行う抵当権の抹消についてお話します。

抵当権とは

抵当権とは、債務者(住宅ローンを借りた人)が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産等について、他の債権者に先立って自己の債権(金融機関が貸した住宅ローン)の弁済を受ける権利のこと(民法369条)です。
 
住宅を取得する際に住宅ローンを借りて住宅を購入する場合、その住宅ローンの返済を担保するため、金融機関が被担保債権(土地や建物)に抵当権を設定し、それを登記することとなります。一般的には、債務(借金)がなくなるとその抵当権もなくなります(付従性といいます)。
 

抵当権の抹消とは

上記で記載したとおり、付従性により住宅ローンを完済すると抵当権もなくなります。しかし、抵当権の登記は、住宅ローンの返済が終わっても自動的に抹消されません。そのため、住宅ローンを完済したら抹消登記を行わないといけません。
 
抹消登記を行わない場合のデメリットは、その不動産を担保に別の融資を受けようとしても難しくなる可能性があるということです。
 

どのように抹消するの?

住宅ローンの返済が終わると、金融機関から抹消登記に必要な書類が送られてきます。抹消登記を行わなければならない期間(期限)は存在しませんが、上記のような理由から、書類が届いたらできるだけ早めに行うようにしましょう。
 
また、それらの送付書類には再発行されないものもありますし、紛失汚損等しないためといった意味合いでも、早めの手続きをお勧めします。具体的な方法は以下のとおりです。
 
まずは、「登記申請書」を作成します。それに加えて、金融機関から送られてきた書類を添付して、その抵当権が設定されている不動産を管轄する法務局に提出します。ちなみに、この登記申請書の作成の代行は法務局では行いません。よって、ご自身で行うか時間や手間等を考慮して、司法書士に委任します。
 
必要書類は、基本的に次の4つと登録免許税です。

1.登記識別情報(または登記済証(抵当権設定契約書に「登記済」の押印がされたもの))
抵当権者である金融機関等から送付されます。
 
2.登記原因証明情報
「解除証書」や「弁済証書」といった内容で、抵当権者である金融機関等から送付されます。
 
3.会社法人等番号
抵当権者である金融機関等の会社法人等番号です。金融機関等から送付される文書に記載されていれば、それで確認できます。
 
4.代理権限証明情報(委任状)
抵当権者である金融機関等から送付されます。

登録免許税については、登録免許税額は、不動産(土地または建物)1物件につき1000円です(土地1物件と建物1物件の合計2物件ですと、2000円となります)。
 
場合によっては上記以外の書類も必要となってきますので、抵当権抹消だけでなく、登記申請書の作成方法や提出方法は法務局のホームページに記載してありますが、所轄の法務局に問い合わせるのもよいかもしれません。
 

来年からは相続登記の義務化も始まる

令和6年4月1日より、相続登記の申請が義務化されます。お住まいの家が相続で取得した場合、まだ被相続人名義になっているケースもあるかもしれません。その際には抵当権が抹消されているかも確認したほうがよいです。もし、抹消されていなければすぐに抵当権抹消登記と相続登記を行いましょう。
 
「住宅ローンは完済したらすべて終わり」ではなく、「抹消登記をするまでがローン期間」と考えておいたほうがよいかもしれません。
 

出典

法務局 住宅ローン等を完済した方へ(抵当権の登記の抹消手続のご案内)
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表

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