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「ライフプランなんて作っても意味がない」これって本当?

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月23日 9時30分

「ライフプランなんて作っても意味がない」これって本当?

たまに「ライフプランなんて作っても意味ないよ」なんて言葉を耳にします。   確かに、人生一寸先はどうなるかわかりません。プランを練っても仕方がないという意見はわかります。   しかし、私はFP事務所をやっていて、ライフプランを計画だと思ったことは一度もありません。ライフプランの作成に当たり、個人的に重きを置いていることは「計画」ではなく「想定」だからです。  

「想定」をし、定期的な変更・見直しを行うことが「ライフプラン・シミュレーション」

「計画」というと、ニュアンス的には「しっかりとしたスケジュールや行程」でしょうか。
しかし、前述のとおり、人生何が起こるかわかりません。しっかりとした計画を練っても、定期的に見直しをしていかなければ、すぐに計画倒れになってしまいます。
そのため、私がライフプランを作るうえで最も重視していることは「想定」なのです。
想定されることには、いろいろなパターンやケースがあります。これらをある程度読み込んでおかなければ、事前に対処法を考えることができません。
いくつもの想定をし、ライフプランに盛り込み、変更・見直しを定期的に繰り返していきます。これが、いわゆるライフプラン・シミュレーションです。
 

人生において「起こる可能性が高い未来」を遠い順から書き出していく

例えば、こんなご相談があります。
「子育てしながら、老後のお金を貯めたい」
代表的な相談内容ですが、ここでの想定ポイントを遠い未来から順番に書き出すと、次のようになります。
(1)お子さんへの財産の移転(相続・贈与)
(2)葬儀・墓石の準備
(3)空き家防止策
(4)介護に向けた対策
(5)マイホームの住み替え
(6)退職後の生活資金
(7)退職金
(8)何歳まで働くか
(9)マイホームのリフォーム
(10)自動車の買い換え
(11)国内・海外旅行
(12)お子さんの進学資金
(13)お子さんの教育資金
(14)家族に合った保障(生損保)
(15)家計支出の見直し
このように、人生において「起こる可能性が高い未来」を想定しておくと、どのような課題が将来待ち受けているかがわかります。また、それらに対しどのように対処すべきかを考えられるようになります。
 

ライフプランにおける問題は「収入」「支出」「資産」「負債」の4つから考える

さらに、「子育てしながら老後のお金を貯めるのが難しい」といった場合、「なぜ、お金が貯まりにくい状況になっているか」を突き止めましょう。
これは、収入・支出・資産・負債の4つのうち、いずれかで問題が発生していることが考えられます。
例えば、原因のひとつが「公的年金の支給額が以前と比べ減っている」であれば、これに関して将来、どのように社会保障制度が変更されていくかを現状から探り、想定していきます。
そのうえで、お勤めの企業で用意されている企業年金制度や福利厚生制度を確認し、公的年金と併せて老後の収入についての見込み額を算出していくことになります。
 

ライフプランは、想定し得る「可能性の高いライフイベント」をプロットしていく作業

ライフプランを作ることは、単に人生の計画表を作ることではありません。
いくつもの想定しうる「可能性の高いライフイベント」を、順番にプロットしていく作業です。
そして、これにお金の流れを映し出したものが「資金シミュレーション」です。これらを定期的に見直していくことに、人生設計の意味があります。
Text:重定 賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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