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就職して半年後支払いがスタート 奨学金はもらうのではなく、借りている 勘違いしていると大変なことに

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月25日 10時0分

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奨学金は、返すと直ぐに次の世代の奨学金となって社会に役立てられます。そのため「返済」といわず「返還」といいます。(ここでは「返済」も使っています)。奨学金もローンです。つまり「期日に返せない=延滞」となります。   実際に学生生活を始めてみて、余裕があるくらいなら、借入額を減額することもできます。そうすれば必要最小限の借入に抑えられ、将来の返済の重圧から少し解放されるでしょう。  

返済がスタートするのは、就職して半年後

貸与終了の翌月から7か月目(3月に貸与終了した場合は10月)に返済がスタートします。
就職を期に一人暮らしを始めたり、新生活は何かと物入りだったり、初任給や初めてのボーナスは思ったより手取りが少ないことがあるので、半年の猶予は非常に助かります。この半年の間に生活基盤を整えておくとともに、くれぐれも奨学金の返済を想定しないやりくりにならないよう、きちんと考えておきましょう。
また、月賦返還の場合は、毎月27日に口座引落となります。20日や25日が給料日となっている会社が多いので、27日であれば給料が出た直後に引き落としとなり、残高不足は回避できるはずです。
しかし、この口座引落、慣れていない若者は意外と知らないのですが、残高が1円でも足りないと引き落とされません。つまり「延滞」となりますのでご注意を!
 

返済ができなくなったとき……将来にわたって影響が!

残高不足により引き落しができなかった場合は、翌月に2か月分引き落としになります。その際、延滞日数に応じて年利5%の延滞金が賦課されます。
債権回収会社等から文書や電話による督促があり、本人からの返済がなければ、連帯保証人や保証人への請求もあります(※通常、連帯保証人は債務者本人と同等の返済義務があります)。
基本的に1回でも延滞は延滞ですが、3か月以上延滞した場合に、個人信用情報機関に個人情報が登録される対象となります。
個人情報が登録されるとどんな影響があるのでしょうか? 奨学金の延滞もローンの延滞と同じで、例えばクレジットカードが使えない・作れない、自動車ローンや住宅ローンが組めないなど、信用力は著しく低下することになります。返済すれば情報は更新されますが、1度登録されると5年間は削除されません。
将来にわたる影響は大きいので、滞りなく返済しましょう。そして、どうしても返済できないときは、減額返還や返還機関猶予などの制度の利用を考えましょう。延滞する前に、必ず奨学金返還相談センターに連絡をしましょう。
 

まずは本人が「返還」の自覚を持ちましょう

将来返済するのは本人だということは、保護者も本人も改めて認識する必要があります。学生の間は、借りるだけで返済がスタートしないので、どうしても「借りている」という意識がなくなりがちです。必要な分は借りるけれど、必要以上に借りない、ということも大切ですね。
奨学金の貸与中に、「返還のしおり」をもらいます。返還については、このしおりに詳しく書いてありますが、この冊子は70ページ以上にも及ぶため、全部読んで正しく理解するのは大変なことです。まずは大事なポイントだけでも知っておいてください。
Text:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士、システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表

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