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大学のサークルで「宝くじ」を企画したDくん。警察から事情聴取を受けるはめに…?何が駄目なのか

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月25日 9時30分

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大学のサークルでは、「新入生をたくさん入れよう」「皆を喜ばせよう」と、いろいろな企画が考えられます。しかし、それがエスカレートすると法律に触れてしまうことも…?   今回は、サークルを盛り上げようとして考えた企画が、思わぬ展開となってしまったDくんのケースをみてみましょう。  

大学のサークルで「宝くじ」を企画したDくん。警察から事情聴取を受けるはめに…?

大学生のDくんは、複数の大学をまたいだ1000人規模の大きなサークルの責任者です。みんなを喜ばせるのが大好きなDくんは、明るく活動的で、人望もありました。
そんなDくんが今年のサークルを盛り上げる目玉として考えたのが「宝くじ」です。
1枚200円で1000枚をサークル員に販売。1等10万円が1人、2等1万円が5人に当たるように設定し、残った売上の5万円はサークルの運営費にあてようと考えました。
早速、年末に向けて宝くじの販売を始めたDくん。サークル員の反応は上々です。
しかし、Dくんは宝くじの販売がきっかけで、警察から事情聴取をされることになってしまいました。
一体、何が起きたのでしょうか。
*物語はフィクションです
 

大学のサークル内で宝くじ販売。法律的に問題はある?東京桜橋法律事務所の池田理明弁護士にお伺いしました。

Dくんの行為は法律に抵触しています。
刑法187条(富くじ販売等)は、以下のように規定しています。
1.富くじを発売した者は、2年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処する。
2.富くじ発売の取次ぎをした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
3.前2項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処する。
Dくんが企画した「宝くじ」は、残念ながら刑法187条1項に抵触しており犯罪が成立することになります。
また、Dくんだけでなく、宝くじの販売に協力した人、宝くじを購入した人も刑法187条2項及び3項に抵触することになりますので、同様に犯罪が成立することになります。
「富くじ」は、結局のところ、偶然の事情によって財物の得喪(とくそう)が決まるものであり、よく考えてみると「賭博」と同じような性質があります。このような行為は、国民の射幸心をあおることから賭博罪と同じように、刑法で禁止されています。もしこの禁止がなければ、反社会的勢力がこれを利用して資金力を高めるなどの社会的弊害も生じてしまいます。
「ドリームジャンボ宝くじ」とか「サマージャンボ宝くじ」などは、当せん金付証票法に基づき、正当な目的のために例外的に認められているものにすぎませんので、注意が必要です。
 

大学のサークルで宝くじを販売した場合、法律に抵触する

大学のサークル等で宝くじを作り販売した場合、法律に抵触するということが分かりました。
遊びの一環だとしても、知らなかったでは済まされないこともあります。飲み会やイベントではお金が絡むことも多いため、その際の企画には十分に気をつけましょう。
Text:ファイナンシャル フィールド編集部
監修:池田 理明 (いけだ みちあき)弁護士
東京桜橋法律事務所、第二東京弁護士会所属 http://tksb.jp/

IT関連・エンタメ関連の企業法務を中心に、相続・不動産・債権回収・破産など幅広い法律事務に対応

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