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2024年7月に「新紙幣」になると、古いお札は使えなくなるの? 新たな偽造防止技術とは?

ファイナンシャルフィールド / 2023年9月6日 10時10分

2024年7月に「新紙幣」になると、古いお札は使えなくなるの? 新たな偽造防止技術とは?

財務省と日本銀行は、2024年7月に新紙幣を発行することを発表しています。新しくなるのは3種類の紙幣です。前回からは20年ぶりとなる新紙幣の発行ですが、そうなると現在発行されている紙幣や、それより古い紙幣はどうなるのでしょうか。   本記事では新紙幣の概要を紹介したうえで、それ以外の紙幣がいつまで使えるのかなどについて解説します。

新紙幣の概要

紙幣(日本銀行券)のデザインを新しくすることを「改刷」と呼びます。2024年7月をめどに改刷される紙幣は、一万円札、五千円札、千円札の3種類です。肖像画の人物の変更だけでなく、偽造防止のための新しい技術も導入されます。
 

改刷の目的

定期的(最近は20年ごと)に改刷が行われるのは、紙幣の偽造(偽札)防止が目的です。そのため、肖像画を含めた全体のデザインを変えるとともに、新しく開発された偽造防止技術も取り入れることになっています。
 

新紙幣の肖像画は誰?

紙幣の肖像画の人物は、財務省(通貨行政担当)、日本銀行(発行元)、国立印刷局(製造元)が協議し、最終的に財務大臣が決定します。今回の改刷によって変更される肖像画の人物は、一万円札が渋沢栄一、五千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎です。
 
渋沢栄一は多くの企業の設立などに携わった実業家で、「日本近代社会の創造者」と呼ばれています。津田梅子は、女性の教育や地位向上に尽力した教育家です。北里柴三郎は破傷風の予防や治療法を開発した微生物学者で、「近代日本医学の父」と呼ばれています。
 

新たな偽造防止技術とは

今回の改刷で導入される新たな偽造防止技術は、「高精細すき入れ」と「3Dホログラム」の2種類です。すき入れとは、紙を透かして見たときに現れる文字や模様のことで、紙幣の場合は1本の縦棒が見えるようになっています。
 
それに加えて今回の改刷で採用される「高精細すき入れ」では、肖像の周囲に緻密な画線で構成された連続模様が見えるようです。もう1つの「3Dホログラム」では、肖像画(3D)が回転するとされています。なお、「3Dホログラム」が紙幣に採用されるのは世界で初めてということです。
 

新紙幣以外のお札はどうなる?

日本銀行では、1885年から現在までに53種類の紙幣を発行しています。現在発行されている紙幣は、一万円札、五千円札、二千円札、千円札の4種類です。新紙幣の発行が始まると、現在発行されている紙幣や、発行が終了している紙幣はどうなるのでしょうか。
 

現時点で使える紙幣の種類

現在発行されている4種類の紙幣は使用可能です。その他、聖徳太子の一万円札や夏目漱石の千円札といった今は発行されていない18種類を含めて、全部で22種類の紙幣が使えます。なお、日本銀行のホームページ内の「その他有効な銀行券・貨幣」というコーナーでは、今も使える紙幣の種類が確認できます。
 

紙幣が使えなくなるケースとは

紙幣は「無制限に通用可能」です(日本銀行法第46条第2項)。ただし、「法令に基づく特別な措置」が発令された場合は使えなくなります。現在までに同措置が発令されたのは、1927年、1946年、1953年の3回です。現時点で「法令に基づく特別な措置」が発令される予定はないことから、新紙幣が発行されても22種類の紙幣は今まで通り使えます。
 

発行まで1年を切った新紙幣を楽しみに待とう

2024年7月をめどに新紙幣が発行される予定で、一万円札、五千円札、千円札が新しくなると発表されています。デザインだけでなく、「高精細すき入れ」と「3Dホログラム」という新たな偽造防止技術が導入されます。なお、新紙幣が発行されても現在発行されている4種類の紙幣や、発行が終了している18種類の紙幣はこれまで通り使用可能です。発行まで1年を切った新紙幣を楽しみに待ちましょう。
 

出典

日本銀行 これまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか? 古いお札を持っていますが、現在も使えますか?

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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