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なぜか「手取り」が減っている!「9~10月」は社会保険料が変わる!? 給与明細のチェックポイントを解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年9月10日 4時30分

なぜか「手取り」が減っている!「9~10月」は社会保険料が変わる!? 給与明細のチェックポイントを解説

毎年9月~10月は、給与から引かれる社会保険料が改定される時期です。給与明細を見て手取り額が減っていることに気がつき、少し残念な気持ちになる人もいるのではないでしょうか。毎月数万円以上を支払っていても、あまり意識が向かないのが社会保険料の特徴です。   本記事では、社会保険料の内容とその算定方法に触れながら、この時期にチェックするべき給与明細の項目を解説します。

社会保険料に何が含まれているのか

「社会保険料には何が含まれていますか?」と聞かれたとき、すらすらと答えるのは案外難しいものです。まず、会社員が支払っている社会保険料とその主な役割を確認してみましょう。

・健康保険料
医療費の自己負担が3割となる
 
・介護保険料(支払いは40歳から)
介護サービスの自己負担が1割となる
 
・厚生年金保険料
65歳から年金が給付される
 
・雇用保険料
失業時の給付や再就職支援を受けられる

保険という名の通り、病気や失業など困ったときに公的な援助を受けられるよう、普段から保険料を支払って備えておく制度です。例えば風邪をひいて病院にかかった際、1000円~2000円程度の自己負担で薬までもらえるのは、日頃から健康保険料を納めているためです。
 

給与明細のチェックするべきポイント

上記4つの社会保険料のうち、今回は9~10月に保険料が変わる健康保険料と厚生年金保険料の2つをチェックしてみましょう。直近数ケ月と金額の変化はあるでしょうか。
 
健康保険料と厚生年金保険料は、基準となる給料(以下、「標準報酬月額」)と保険料率の掛け算によって決定されています。今年4~6月の実績を基にして、9月1日に標準報酬月額が決まるため、9月もしくは10月の給与明細から保険料が改定されるのです。
 
ここで標準報酬月額が30万円から32万円に1区分上がった場合には、どのような変化が起きるのか、東京都で働き協会けんぽに加入している30歳をモデルにシミュレーションしてみます。なお、健康保険料と厚生年金保険料は事業主と個人が折半して納めるため、保険料率を掛け算した後、2で割ることで個人が納める保険料が算出されます。
 

・標準報酬月額30万円の場合

健康保険料 30万円×10%÷2=1万5000円
厚生年金保険料 30万円×18.3%÷2=2万7450円

・標準報酬月額32万円の場合

健康保険料 32万円×10%÷2=1万6000円
厚生年金保険料 32万円×18.3%÷2=2万9280円

標準報酬月額が2万円上がると、健康保険料と厚生年金保険料を合わせて2830円増加しました。標準報酬月額が高くなればなるほど、1区分上がることによる保険料の上昇も大きくなります。
 
社会保険料が増えた給与明細は素直に喜べるものではありませんが、納める厚生年金保険料が増えることによって将来的な年金額も上昇します。決してマイナス面だけではないことも知っておくと良いでしょう。
 

社会保険料は支出の一部! 意識することの重要性

もし毎月、「社会保険料として4万円を払ってください」と請求されたら、その必要性や得られるメリットが非常に気になるはずです。しかし給料からあらかじめ控除されていると、そもそも何のための支払いであるかも意識しないのではないでしょうか。
 
社会保険料も支出の一部です。社会保険料が改定される9月~10月のタイミングに、給与明細の控除欄を確認して社会保険に意識的になってみましょう。
 

出典

全国健康保険協会 令和5年度保険料額表(令和5年3月分から)
 
執筆者:入船みみ
FP2級

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