【平均時給の変化】2022年に比べて、アルバイトの時給が最も上がった「職種」は？

学生世代から中高年まで、多くの方がパート・アルバイトで活躍されています。政府の方針により、全国の最低賃金引き上げも打ち出されており、パート・アルバイトの平均時給も大幅に上昇する見通しです。 そこで、毎月パート・アルバイトの平均時給レポートを発表している株式会社マイナビの情報を参考に、2022年から2023年にかけて、最も平均時給の上がった職種をご紹介します。

平均時給は過去最高の1203円!

株式会社マイナビが運営するサイト「マイナビバイト」の調査「2023年7月度 アルバイト・パート平均時給レポート」によると、2023年7月の平均時給は1203円となり、調査開始以来初めて、1200円台を突破しました。
前年同月比で5.8％も上昇した結果となり、アルバイト・パート労働者の収入の向上が見込まれるのではないでしょうか。また、職種によっては、平均時給1500円を超える職種も現れました。
 

物価高を考慮して全国で最低賃金が上昇

全国の平均時給に関しては、令和5年7月28日に開催された厚生労働省の「中央最低賃金審議会」にて、地域別の最低賃金額改定の目安が発表されました。物価上昇を懸念して、各都道府県の引き上げ額の目安を、Aランク41円、Bランク40円、Cランク39円としたうえで、都道府県別にランクを指定しています。
 
目安通りに改定された場合、全国の加重平均は1002円となり、引き上げ率は前年比4.3％です。初めて、最低賃金が時給1000円を超えることとなります。
 
物価高による家計への負担が増すなかで、最低賃金の引き上げは、私たちの生活の助けになることを期待されています。
 

ランク	都道府県
A	埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
B	北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡
C	青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄

 
※厚生労働省 「令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について」をもとに筆者作成
 

2023年最も平均時給が上昇した職種は？

全職種を通して、平均時給の引き上げが達成できたなかで、最も平均時給が上がった職種についてご紹介します。
 

エンジニア・サポート・保守の平均時給が17.9％増加

株式会社マイナビが発表した「2023年7月度 アルバイト・パート平均時給レポート」によると「エンジニア・サポート・保守」の職種における時給が、最も上がっていたとのこと。
 
そのほかの職種では「医療・介護・保育」が3ヶ月連続で過去最高額を更新しており、エンジニア・サポート・保守以外も、高い伸び率を示しています。特に東京、名古屋、大阪の三大都市圏でも同様の増加傾向を見せており、都市部か地方かを問わず広い範囲で、「エンジニア・サポート・保守」の平均時給が高まっています。
 

営業が前年比18.1％減少

多くの職種で平均時給が高まっているなか、一部の職種では、アルバイト・パートの平均時給が減少しました。特に「営業」は、前年同月比で18.1％減少、時給換算で258円減少という結果になりました。
 

IT系・クリエイティブ系が今後もますます期待できるか!?

2022年から2023年にかけては、政府の方針や物価高騰の影響もあり、多くの職種でアルバイト・パートの時給が上がりました。特に、「エンジニア・サポート・保守」が最も時給の伸び率が高く、時給が200円以上も上昇しています。ほかにも、「クリエイティブ・編集」も大幅な伸びを見せており、総じて、ITに関連した職種が大きな伸びを見せました。高時給のパート・アルバイトに就きたいのならば、エンジニア系やクリエイティブ系がねらい目といえるでしょう。
 

出典

株式会社マイナビ マイナビキャリアリサーチLab 「2023年7月度 アルバイト・パート平均時給レポート」

厚生労働省 「令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について」

 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー