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55歳ですが、夫婦で貯蓄が「100万円」しかありません。それでも「年金」や「退職金」があれば老後は大丈夫ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年9月12日 10時20分

55歳ですが、夫婦で貯蓄が「100万円」しかありません。それでも「年金」や「退職金」があれば老後は大丈夫ですか?

老後の生活において、金銭面で年金を頼りにしている人は多いでしょう。しかし、年金については少子高齢化などにより、あまり良い噂を聞かないかもしれません。特に、貯蓄が少ない世帯にとっては、年金で老後の生活をカバーできるかどうかは大きな関心事です。   本記事では、55歳で貯蓄が100万円の夫婦が老後年金だけで生活できるのかどうかについて解説しています。

50歳代の貯蓄の中央値は260万円

55歳で貯蓄が100万円というと、貯蓄が多いと感じる人は少ないでしょう。実際、金融広報中央委員会の「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、50歳代の貯蓄の中央値は260万円です。50歳代で貯蓄が100万円は、少ないほうだと言えます。
 
とはいえ、50歳代でも金融資産がゼロという世帯も28.4%存在します。貯蓄が200万円未満も合わせると44%になりますので、貯蓄が100万円と言っても、極端に少ないというわけではありません。
 

老後に必要な生活費は毎月約27万円

老後の生活にどれくらいお金がかかるかは人それぞれです。今回は総務省の「家計調査報告〔家計収支編〕2022年(令和4年)平均結果の概要」を参照していきます。
 
本調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の支出は平均で26万8508円です。ちなみに消費支出は23万6696円で、そのうち食料が28.6%と最も多い割合を占めています。
 

標準的な世帯でもらえる年金も毎月約22万円

受け取れる年金も現役時代の職業や年収によって変わり、一律ではありません。今回は夫が会社員で妻が専業主婦の世帯を想定します。日本年金機構の「令和5年4月分からの年金額等について」によると、夫婦2人がもらえる標準的な年金額は月額で22万4482円です。
 
先ほどの必要な生活費は26万8508円でしたので、標準的な世帯では毎月4万4026円が不足すると計算できます。
 

生涯で足りないお金は約1000万円以上。退職金で補填可能な場合も

毎月約4万円の不足ですが、貯蓄100万円で賄えるかどうかは何歳まで生きるかによります。人の寿命は誰にも分かりませんが、65歳以降25年生きると仮定すると、毎月4万4026円の不足が25年間ですので、年金だけでは足りない金額がトータルで1320万7800円にもなります。
 
そのため、貯蓄が100万円しかなければ、年金のみでの充足はできません。
 
しかし、多くの会社では退職金が支給されます。厚生労働省の「令和3年賃金事情等総合調査」によると、定年退職の場合、平均的な退職金の額は1872万9000円です。住宅ローンなどの大きな借金がなく退職金が支給されるのであれば、55歳で貯蓄が100万円でも退職金で何とかなる場合もあるでしょう。
 

まずは自分がもらえる年金や退職金と生活費を計算しよう

一般的に、貯蓄が100万円では退職金を考慮しなければ、毎月の支出を年金のみで賄うのは少々厳しそうです。
 
そして、世帯によってもらえる年金額や退職金、そして必要な生活費は異なります。まずは具体的にこれらを計算したうえで、不足があれば働く、支出を見直すなどの対策を考えましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 (参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)
総務省 家計調査報告〔 家計収支編〕 2022年(令和4年)平均結果の概要
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
厚生労働省 令和3年賃金事情等総合調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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