第二の人生も働くのは「当たり前」!? 定年後の「就職割合」や「平均年収」を調べてみた
ファイナンシャルフィールド / 2023年9月16日 10時10分
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生活費を年金だけで賄うのは難しく、また、健康寿命が長いことも影響してか、定年後の第二の人生も働き続けたいと、考える方が増えています。実際に定年後も働く方は、どれくらいいるのでしょうか? また、定年後の収入はどうなるのでしょうか? 今回は、定年後の就職事情について調べてみました。
定年後も就職して働く人の割合は?
総務省によると、2021年の高齢者の就業者は909万人で、過去最多であるとのことです。
定年後も、65歳以上の25.1%の方が、パートやアルバイトも含めて何らかの仕事に就いています。年齢別に見ると、65〜69歳の就業率は50.3%で、初めて50%を超えました。
明治安田生活福祉研究所が、2018年に調査した「50代・60代の働き方に関する意識と実態」では、定年前正社員の約8割が、定年後も働くことを希望していることが分かりました。
「定年後は隠居して悠々自適に生活する」のではなく、事情が許す限り、働き続けたいと考える高齢者が増えています。
定年後も働く理由とは?
定年後も働きたいと考える高齢者が多い理由として、以下の点が考えられます。
・高齢者を雇用する環境が変化している
2013年に、企業は、希望する社員を65歳まで雇用するように義務付けられました。
2021年には、70歳まで働けるように、就業機会の確保が努力義務となり、高齢になっても、希望すれば働ける環境が生まれているのです。
・年金だけで生活を賄うのは難しい
厚生労働省によると、年金受給額の平均は、国民年金と厚生年金を合わせても、月に14万6000円程度だといわれています。
これでは、家賃や生活費を賄うことは難しいため、受給開始を遅らせて受給額を増やす「繰下げ受給」をして、その間は仕事を続けて、生活費を賄うという選択肢もあります。
また、60歳以降も働いて厚生年金保険料を納めることで、将来の受給額を増やすことも可能です。
・健康や生きがいのため
定年退職をすると、労働から離れることで、体力の低下や社会とのつながりがなくなるなど、さまざまな問題が生まれます。
「心身のバランスを保つために働き続けたい」と、考える高齢者は少なくありません。
また、旅行などのお金のかかる趣味を楽しみたい方も多く、そのためには収入が必要です。
定年後の気になる収入は?
定年後に、定年前と同等またはそれ以上の収入を得られることを期待するのは難しいでしょう。
国税庁によると、年齢階層別の平均給与は、55~59歳が529万円で最も高いですが、60~64歳では423万円、65~69歳では338万円と、下降していることが分かります。
高齢者の場合、何らかの資格や経験がない限り、高収入を得ることは難しいといえます。
しかし、生活資金の確保や、健康維持、社会とのつながりを維持するなど、働く目的はさまざまです。
収入金額も大事ですが、モチベーションを保てる仕事・職場を探せるかどうかも、重要なポイントです。
定年後の第二の人生を有意義に過ごそう!
定年後に仕事を続けるかどうかは、資産・体力・家族の必要など、さまざまな要素を考慮に入れて決めることになります。
そのときになってみないと分からないことも多いですが、定年後の第二の人生をイメージして、有意義に過ごせるように、今からプランを立ててみるのはいかがでしょうか。
出典
総務省 統計局 2. 高齢者の就業
株式会社明治安田生活福祉研究所 50代・60代の働き方に関する意識と実態(8ページ)
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-〔年齢階層別の平均給与〕(19ページ)
厚生労働省 年金局 令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(8ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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