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父の死後、部屋から現金「80万円」を発見しました。100万円以下なら税金はかかりませんか? 税務署に黙っていても大丈夫でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年9月19日 10時0分

父の死後、部屋から現金「80万円」を発見しました。100万円以下なら税金はかかりませんか? 税務署に黙っていても大丈夫でしょうか?

「家族の遺品整理をしていたら現金が発見された」という事例は少なくありません。故人の「タンス預金」であった可能性が高いですが、その場合は相続人全員で協議したうえで相続することになります。   原則として故人の財産を相続すると相続税がかかりますが、相続財産が現金80万円だけであった場合はかかりません。本記事ではその理由と、故人のタンス預金を発見した際の対応や相続税の概要などを解説します。

故人のタンス預金を発見した際の対応

故人のタンス預金を発見した際には、他の相続人とのトラブルを防止するために以下のような対応が必要です。
 

・故人のタンス預金を発見した際の主な対応

故人のタンス預金が発見された際には、まず発見者が相続人全員にその事実を報告します。
 
次に、なるべく相続人全員で集まって発見された現金を数え、選ばれた人の金庫や口座に保管します。金融機関に預ける際には既存のものではなく、新しい口座を開設することが望ましいです。
 
続いて、その他の相続財産とともに「財産目録」を作成し、相続人全員で遺産分割協議を開きます(遺言書がある場合はそちらが優先されます)。それぞれが相続する財産の割合が決定したら、「遺産分割協議書」を作成して分配します。
 

故人のタンス預金にかかる税金

故人のタンス預金を相続すると相続税がかかります。ただし、その金額が80万円だった場合にはかかりません。それには以下のような理由があります。
 

・相続税とは

相続税は、被相続人(故人)から財産を受け取った相続人が納税する税金です。相続人には、被相続人の配偶者の他、子ども、父母、兄弟姉妹などが該当します。
 

・相続税の申告が必要なケース

相続税の申告が必要なのは、「財産を取得したそれぞれの課税価格の合計額」が「遺産に係る基礎控除額」を超える相続人です。「遺産に係る基礎控除額」の算出方法は、3000万円+(600万円×法定相続人の数)となっています。
 
そのため、相続した財産の合計額が80万円だった場合は「遺産に係る基礎控除額」を超えないため、相続税の申告は必要ないということになります。
 

基礎控除額を超えるタンス預金を申告しないとどうなる?

遺産がタンス預金だった場合、遺産に係る基礎控除額を超えていても「黙っていれば税務署にバレないのでは」と思う人もいるでしょう。ただ、この考えは間違いです。国税庁では、国税総合管理(KSK)システムによって全国の国税局や税務署をネットワークで結び、納税者の収入と支出を一元管理して把握しています。
 
また、現代社会では、お金のやり取りは銀行口座を通じて行われることが多いですが、国税庁は納税者の預貯金口座の調査も可能です。そのため、不自然な出金があれば、脱税目的のタンス預金を疑われる可能性が高まります。
 
このようなことから、「遺産に係る基礎控除額」を超えるタンス預金を無申告のままでいると、税務調査の対象になる可能性が高いと考えられます。
 

まずはタンス預金の発見を相続人に通知しよう

故人のタンス預金を相続した場合には相続税がかかります。ただし、「財産を取得したそれぞれの課税価格の合計額」が「遺産に係る基礎控除額」を超えなければ、相続税はかかりません。そのため、質問のケースでは遺産がこれだけであれば申告する必要はないことになります。
 
ただし、発見者以外にも相続人がいる場合には、全員で遺産分割協議を開く必要があります。もし、他にも相続人がいるのであれば、必ずタンス預金が発見されたことを全員に知らせましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 相続税法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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