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「年金手帳」は2022年に廃止済みって本当ですか? 今持っている手帳はもう意味がないのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年9月23日 2時10分

「年金手帳」は2022年に廃止済みって本当ですか? 今持っている手帳はもう意味がないのでしょうか?

長らく国民年金や厚生年金保険の被保険者である証しとして交付されていた年金手帳が2022年に廃止されました。その背景には、情報システムの進化や個人番号の導入によって、その必要性が薄れたことが挙げられます。   本記事では、年金手帳の登場から廃止までの歴史を振り返りつつ、年金手帳廃止後の影響について詳しく解説していきます。

2022年に廃止になるまでの年金手帳の歴史的変遷

年金手帳が登場した初期には、さまざまな色や形式の手帳が存在していました。
 
例えば、初めて交付された「国民年金手帳」は、国民年金保険料の納付状況を証明するために印紙検認台紙が付いており、5年ごとに手帳を更新するシステムが取られていたのです。これに対して、厚生年金の被保険者は、最初は「厚生年金被保険者証(紙カード)」のみが交付されていました。
 
1974年には、国民年金と厚生年金保険の被保険者証が共通化され、オレンジ色の「年金手帳」が生まれます。この段階で手帳の形式が統一されるとともに、被保険者の管理が一元化しました。
 
その後、「基礎年金番号」が新たに設定されたのです。そして、この番号が記載された新しい青色の年金手帳が発行されるようになり、年金手帳の種類がまた一つ増えることになりました。
 
基礎年金番号とは、1986年にスタートした基礎年金制度において、1997年に導入された一連の番号体系です。この番号は、国民年金と厚生年金保険の被保険者だけでなく、公務員などの共済組合の組合員にも一斉に付与されました。このような措置により、年金の管理がより一元化され、効率的な運営が可能になったのです。
 
それまでに交付されていたオレンジ色の年金手帳には、基礎年金番号が記載されていなかったため、既存の被保険者には「基礎年金番号通知書」が送付されることになりました。特にオレンジ色の年金手帳を持っていた人には、この通知書と手帳を一緒に保管することが求められたのです。
 
このような歴史的背景を持つ年金手帳ですが、2022年4月より正式に廃止になっています。2020年6月に関連法案が成立し、被保険者情報のデジタル化や個人番号制度の導入によって、手帳形式での管理が不要とされたことが背景です。
 
以上のように、年金手帳は日本の年金制度とともに多くの変遷を経て、最終的にはデジタル化と効率化の流れの中でその役割を終えています。
 

年金手帳廃止の影響は?

年金手帳の廃止により、新規で年金手帳が交付されることはなくなりましたが、既に手帳を持っている人たちはどうなるのでしょうか。
 
実は、既存の年金手帳はすぐに使い道がなくなるわけではありません。基礎年金番号が既に記載されている手帳や通知書を持っている人には新たに基礎年金番号通知書が交付されていないため、今後も基礎年金番号の確認などに年金手帳や通知書が使われる可能性があります。
 
とはいえ、実際には年金手帳の主な機能がシステム化されている現在、手帳そのものの必要性は低下しているのです。今後はオンラインでの手続きが主流になると考えられます。
 

年金手帳の役割がなくなったわけではない

年金手帳は、長い歴史を持ちながらも2022年に新規交付が停止されました。その背後には、情報のデジタル化と個人番号制度の導入があります。オンラインで基礎年金番号がわかれば、紙の年金手帳を保管しておく必要はないのです。
 
とはいえ、現行の手帳がすぐに不要になるわけではなく、今後も基礎年金番号の確認などで利用される可能性があると考えられます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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