バイト収入が少ないと思って、「奨学金」を借り過ぎたかも…！思ったより稼げても予定通り受け取る方がいいの？

想定していたよりも多くのアルバイト収入が得られた場合、奨学金で借りた額が多すぎたと悩んでしまう方もいらっしゃるでしょう。昨今では「奨学金破産」のことばも聞かれるようになり、利用や返還について不安を抱くこともあります。   そこで、想像以上に収入を得られた場合に、返還の負担を軽くするための手続きがあれば、利用したいところではないでしょうか。今回は、奨学金を借りすぎた場合にできる手続きについて、在学中・卒業後に分けて、ご紹介します。

在学中にできる手続き

奨学金を借りすぎてしまった場合に、在学中にとれる手続きとして、下記の二つが挙げられます。
 

＜在学中にできる手続き＞

●奨学金の貸与月額を減らす
●繰上返還を始める

 
奨学金の貸与額は、貸与月額変更申請をすることで調節できます。貸与額の調節をする際は、はじめに学校の奨学金窓口に相談して「貸与月額変更願（届）」を受け取りましょう。
 
貸与月額変更願（届）は、増額用・減額用の2種類がありますので、借りすぎてしまっている場合は、必ず減額用の書類を受け取る必要があります。書類を受け取ったあとは、必要事項を記入して、学校の奨学金窓口へ提出しましょう。
 
また、貸与期間中にできる手続きとして、繰上返還をすることも可能です。返還は在学中から始められるため、万が一に備えて、受け取れる額をある程度確保しておきたいような場合には最適です。
 
繰上返還は、オンライン（スカラネット・パーソナル）で、申し込みと手続きをすることが可能です。
 

卒業後にできる手続き

卒業後にできる手続きとしては、貯金しておいたアルバイト代や自身の収入で、繰上返還する方法が挙げられます。
 
奨学金は、第一種奨学金でない限り、元金だけではなく、利息分も返還していかなければなりません。そのため、返還期間が長くなればなるほど利息が付き、返還総額が大きくなります。繰上返還をしていくことで、返還による支出額を抑えられます。
 
また繰上返還していけば、早期に返還の義務から解放されて、気持ちも楽になるうえに、資金のやりくりにも余裕ができます。繰上返還に重点を置きすぎて、生活が苦しくなることは避けるべきですが、可能な範囲で、意識して返還を進めていくとよいでしょう。
 

奨学金を借りすぎたときはどのアクションをとるか慎重に検討を

奨学金を借りすぎたと感じた場合は、在学中の方の場合は「月額貸与額を変更する」「繰上返還を始める」の二つの方法がとれます。また、卒業後の手続きとしては「貯金しておいたアルバイト代や収入で繰上返還する」ことが挙げられます。
 
いつ、どの方法で手続きをとるほうがよいかということは、アルバイト収入の金額や資金繰りの計画によって、それぞれ異なるでしょう。自身の場合はどの方法が適しているかを考慮して、連帯保証人や保証人とも相談のうえで、慎重に判断することが大切です。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構　月額変更
独立行政法人 日本学生支援機構　繰上返還申込み

 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー