新聞は「紙面」と「デジタル」どっちが良い?大手5社の値段を徹底比較
ファイナンシャルフィールド / 2023年9月29日 0時30分
昭和から平成、令和へと時代が移り変わるなかで、通勤電車で新聞紙を広げる会社員の数が減ってきているようです。新聞紙から電子版へと、人々が利用するメディア媒体は変化しています。今回は、新聞の紙面とデジタル版について、それぞれの値段やメリットを比較して、紹介します。
新聞大手5社の紙面を新聞紙で購読する場合は?
一般社団法人日本新聞協会の調査によると、2022年の新聞発行部数は3677万5000部ですが、2021年の3951万2000部と比べると7%ほど少なく、年々減少傾向にあります。新聞各社は生き残りのために、さまざまなサービス展開を図っています。
一方で、まだまだ新聞は紙で読みたいという強いニーズもあります。そこで、大手5社の紙面購読に必要な料金や、サービスを比較してみましょう。
購読するために必要な金額を比較
新聞大手5社として、日本経済新聞(日経新聞)、読売新聞、毎日新聞、朝日新聞、産経新聞の購読料を比較しました。各社の購読料(税込み、以下同様)は次のとおりです。
朝刊・夕刊とも購読する場合 | 朝刊のみ購読する場合 | |
---|---|---|
日経新聞 | 5500円/月 | 4800円/月 |
読売新聞 | 4400円/月 | *統合版3400円/月 |
毎日新聞 | 4900円/月 | *統合版4000円/月 |
朝日新聞 | 4900円/月 | *統合版4000円/月 |
産経新聞 | 4900円/月 | *統合版3900円/月 |
*朝刊のみの購読はなく、夕刊が発行されない地域において、朝刊と夕刊の統合版を発行
※各新聞社のウェブサイトを基に筆者作成
朝刊・夕刊ともに購読する場合、5社のなかで最も値段が高いのは日経新聞、最も低いのは読売新聞です。また、各社ともに朝刊のみのプランであれば、朝刊・夕刊のセット購読よりも、700~1000円ほど値段が下がります。
サービス内容の比較
紙面での購読を希望する方へ、各社は、どのようなサービスを提供しているのでしょうか。各社のサービス内容について、以下の表にまとめました。
サービス内容 | |
---|---|
日経新聞 | とくになし |
読売新聞 | 離れて暮らす方へ新聞購読をプレゼントする「よみうり購読サポート」を展開 |
毎日新聞 | 毎日小学生新聞とのファミリーセットを展開 |
朝日新聞 | 新規購読申し込みで、継続期間ごとにプレゼントあり |
産経新聞 | ウェブサイトでの購読申し込みで、継続期間ごとにプレゼントあり |
※各新聞社のウェブサイトを基に筆者作成
大手5社の紙面をデジタル版で購読する場合は?
大手5社ともに、紙面と併せて、デジタル版での情報提供サービスを展開しています。
2019年に公表された、公益財団法人新聞通信調査会の「第12回メディアに関する全国世論調査(2019年)」によると、新聞紙面での購読をしない理由として、調査対象者の約7割が「テレビやインターネットなど他の情報で十分だから」と回答していました。各社は逆境のなかで、どのような施策を展開しているのでしょうか。
購読するために必要な金額を比較
各社のデジタル版を購読する際に必要な金額をまとめると、以下の表のとおりです。
利用料金(税込み) | |
---|---|
日経新聞 | 4277円/月 |
読売新聞 | 紙面の購読者のみウェブサービスを展開 |
毎日新聞 | 3520円/月(1ヶ月目は99円) |
朝日新聞 | 3800円/月 |
産経新聞 | 1980円/月 |
※各新聞社のウェブサイトを基に筆者作成
このことから、各社それぞれの料金展開をしていることが分かります。読売新聞は、紙面の購読と併せないと、デジタル版の利用ができないという点が特徴です。
サービス内容の比較
各社のデジタル版におけるサービス内容は、次のとおりです。
デジタル版のサービス内容 | |
---|---|
日経新聞 | 朝刊・夕刊の内容に加えて、有料版の情報を見放題 |
読売新聞 | 購読者と家族3人までは登録無料 |
毎日新聞 | 紙面以外に、ウォール・ストリート・ジャーナル、サンデー毎日、週刊エコノミストも読める |
朝日新聞 | データベースや電子書籍端末向けの派生サービスを展開 |
産経新聞 | 初回のみ初月無料。サンケイスポーツ、夕刊フジのとのセット割あり |
※各新聞社のウェブサイトを基に筆者作成
デジタル版は、紙面で見られる情報以外にも、有料版として新たな情報の提供や新たなサービスを活用できる点が特徴です。
新聞紙面とデジタル版、それぞれのメリット・デメリットとは?
新聞紙面とデジタル版、それぞれ、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。媒体ごとに表にまとめてみました。これから新聞の購読を考えている方は、どちらの媒体がご自身のライフスタイルに合っているのかを考える参考資料として、選ぶ際に活用してみてください。
新聞紙面のメリット・デメリット
新聞紙面に対するメリット・デメリットを3点紹介します。
メリット | デメリット |
---|---|
いつでも読み返せる | 満員電車でも読む人がいる |
情報量が多い | 情報の鮮度が古い |
新規や継続の契約によって、プレゼントをもらえる | 折り込みチラシの枚数が多い |
※参考リンクや新聞の現状を基に筆者作成
メリットとデメリットもともに、多くは紙媒体であるがゆえの理由です。情報の鮮度が古い点は、紙を印刷して配送するまでのタイムラグが必ず発生する以上、致し方ありませんが、手元において、あとからじっくり読み直せる点は魅力です。また地方紙の場合は、知人が掲載された際などに切り抜いて保管することも、楽しみのひとつでしょう。
デジタル版のメリット・デメリット
デジタル版に対するメリット・デメリットを3点紹介します。
メリット | デメリット |
---|---|
場所を選ばず読める | 情報の一覧表示ができないため、読むのに時間を要する |
最新の情報にアクセスできる | 新聞の折り込みチラシが手に入らない |
片付けがラク | 高齢者であれば、見ることが難しい |
※参考リンクや新聞の現状を基に筆者作成
電子版であるからこそ、最新の情報が得られる点は大きなメリットではないでしょうか。一方で、電子機器に疎い高齢者層にとっては、とっつきにくい点がデメリットといえます。
まとめ
新聞大手5社ともに、新聞紙面の購読数が減っているなかで、デジタル版でのサービス展開に生き残りをかけています。とはいえ、紙媒体のよさやメリットも、まだまだ根強く残っています。ご自身のライフスタイルにあった媒体を、選択することをおすすめします。
出典
一般社団法人 日本新聞協会 新聞の発行部数と普及度
公益財団法人 新聞通信調査会 第12回メディアに関する全国世論調査(2019年)(34ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
毎日新聞社とリンベル社が業務提携を締結
PR TIMES / 2024年9月14日 22時40分
-
自民党平井氏の“税優遇リスト”に「四国新聞社主の母」の名が…それでも報じない四国新聞社の“驚きの言い分”とは
文春オンライン / 2024年9月10日 6時0分
-
こうして日本人の「新聞離れ」が進んでいった…「エモい記事」を大量に生み出した新聞記者たちの悲劇的な結末
プレジデントオンライン / 2024年8月31日 10時15分
-
部数減に人手不足&用紙代高騰...夕刊休止の波、東京にも 朝日は九州・山口で全廃へ
J-CASTニュース / 2024年8月31日 9時0分
-
なぜ新聞を取る人が少数派に転落したのか…生き残りをかけて「エモい記事」を氾濫させる新聞の根本問題
プレジデントオンライン / 2024年8月30日 16時15分
ランキング
-
1コンビニスイーツの王者、ローソンのスイーツを支える“4つのチャレンジ”…社内で革命を起こしたのは今も人気のあの商品
集英社オンライン / 2024年9月14日 18時30分
-
2「スクール☆ウォーズ」作者 ユニクロ柳井氏の「日本が滅ぶ」発言に反論した前澤氏に「よくぞ言った」
よろず~ニュース / 2024年9月14日 18時40分
-
3ボーイングのストライキ、長期化で日本企業にも損失の恐れ…最高財務責任者「業績回復危うい」
読売新聞 / 2024年9月14日 19時7分
-
4すかいらーく「資さんうどん」買収がおいしい訳 双方にとってのメリットを検証してみた
東洋経済オンライン / 2024年9月14日 10時0分
-
5平均寿命世界トップクラスだが…「睡眠不足」の日本人が払う、大きすぎる代償。眠りと病気の深い関係【医学博士が監修】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月14日 14時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください