1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

2018年末にNISAの非課税期間が終了する人はどうすればいい? 2つの選択肢とそれぞれの注意点

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月31日 8時0分

2018年末にNISAの非課税期間が終了する人はどうすればいい? 2つの選択肢とそれぞれの注意点

2014年からNISA(少額投資非課税制度)を始めた人は、2018年末、非課税期間である5年間が終了することになります。非課税期間終了後、基本的に、2つの選択肢があります。翌年の非課税投資枠に移行(ロールオーバー)するか、特定口座等の課税口座に移行するかです。   ロールオーバーの手続きをしない場合は、自動的に特定口座等の課税口座に移行します。ロールオーバーする場合、課税口座に移行する場合のそれぞれについて主な注意点を確認しておきましょう。  

NISAの変遷

NISAについて簡単に復習しておきましょう。
2014年に始まったNISA(他のNISAと区別して一般NISAとします)は、20歳以上の人が対象ですが、2016年からは19歳以下の人を対象とするジュニアNISAが開始しました。この年から一般NISAの投資上限額が100万円から120万円に引き上げられました。
ジュニアNISAは投資上限額が80万円、18歳までは原則、払い出しが不可など、一般NISAとの違いがあります。
2017年にはロールオーバー時の上限が撤廃され、2018年からは、つみたてNISAが開始しました。つみたてNISAは、非課税期間が20年、対象商品が信託期間や投資対象、コストなど一定の要件を満たした投資信託等に限られている点、ロールオーバーできない点が、他のNISAとは異なります。
年間投資上限額は40万円です。なお、一般NISAとつみたてNISAは同じ年に併用することはできません。
いずれのNISAも投資に対する収益が一定期間、非課税であることがメリットです。一方、収益が出ない場合は、メリットはありません。また、損益通算や損失の繰り越し控除など、課税口座で受けられるメリットがNISAでは受けられない点は留意しましょう。
 

ロールオーバーをする場合の注意点

NISAの非課税枠で購入した投資信託等を非課税期間終了後に、翌年の非課税枠に移行することをロールオーバーといいます。ただし、翌年のNISA勘定区分がつみたてNISAだとロールオーバーできません。また、金融機関を変更した場合、変更前の金融機関のNISA口座で保有している資産を変更後の金融機関のNISA口座に移すこともできません。
ロールオーバーするときは、非課税期間終了時の保有資産の時価が基準になります。具体例で見てみましょう。
一般NISAの非課税期間終了時の保有資産の時価80万円をロールオーバーした場合は、翌年(6年目)40万円(120万円-80万円)の範囲内で新規購入が可能です。
保有資産の時価が年間投資上限額を超える130万円の場合、この130万円全額をロールオーバーできます。ただし、年間投資上限額120万円を超えていますので、翌年(6年目)は一般NISA口座での買い付けはできません。
 

課税口座に払い出す場合の注意点

非課税期間満了時の保有資産の時価が、課税口座における取得価格になります。
たとえば、60万円で購入したものが非課税期間終了時に30万円に値下がりしていたとします。課税口座に払い出すときの取得価格は30万円になります。その後、50万円に値上がりしたところで売却した場合、10万円の利益が出たとされ、課税されます。実際には損をしているのに課税されてしまうということになります。
ロールオーバーする場合、課税口座に移行する場合のそれぞれについて主な注意点を確認してきました。現在の保有資産の状況を確認して、ロールオーバーするかどうか検討してみましょう。損失が出ている場合は、ロールオーバーして値上がりを期待するという手もあります。利益が出ていれば売却して利益を確定するというのも有効な手段です。
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください