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専業主婦になると、生涯で得られる賃金「約2億円」を得られない!? パートをしたら少しは取り戻せるの?

ファイナンシャルフィールド / 2023年10月12日 2時20分

専業主婦になると、生涯で得られる賃金「約2億円」を得られない!? パートをしたら少しは取り戻せるの?

企業などに勤めていた人が専業主婦になれば、当然ですが賃金を得られなくなります。専業主婦を60歳まで続けた場合、その期間を働いてた場合と比べどのくらいの賃金を失うことになるのでしょうか。   前提として、専業主婦になるかどうかというのはあくまでそれぞれの家庭の問題であり、夫婦で決めるものです。ただ、判断材料の1つとして得られなくなる賃金の総額を知っておきませんか? 本記事で計算してみたいと思います。

女性の生涯賃金は約2億円

独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた2022年の統計によると、大学・大学院卒の女性の生涯賃金は2億1240万円(卒業から60歳までフルタイムの正社員勤務、退職金を含めない場合)となっています。次いで、高専・短大卒1億7250万円、高校卒1億4960万円、中学卒1億4610万円です。
 
例えば、卒業後すぐ専業主婦になった場合には、これらの賃金が得られないことになります。
 

得られない30年分の賃金

大卒女性の生涯賃金2億1240万円を22歳から60歳までの38年で割ると、1年当たりの年収は約560万円になります。
 
しかし、560万円に専業主婦期間を乗じるのは少し違います。なぜなら、日本では基本的に勤続年数や年齢に応じて賃金も上昇する仕組みとなっている会社が多いため、20代の賃金はそれほど高くないのが一般的だからです。
 
転職サイトのdoda(デューダ)の調査によると、20代女性の年収の中央値は300万円、30代で350万円となっています。
 
それを踏まえて、22歳から30歳まで年収300万円で働いた後、専業主婦になった場合で計算してみましょう。8年間で300万円×8年=2400万円を稼いでいるので、前述した大卒女性の生涯年収2億1240万円から差し引くと、得られなくなった賃金は1億8840万円となります。
 
やはり、8年働いたといっても20代の8年間では生涯年収の内に占める割合は低くなりやすいため、30歳で専業主婦になった場合には生涯賃金の大半を得られなくなるようです。
 

扶養内のパートをして挽回できる生涯賃金

では、30歳から60歳まで扶養内のパート(年収100万円)をした場合、生涯賃金をどのくらい増やせるのか計算してみましょう。30年間の賃金は100万円×30年=3000万円なので、前述の得られなくなった1億8840万円を1億5840万円まで減らすことはできます。
 
ちなみに年収130万円の場合では130万円×30年=3900万円になるので、1億8840万円を1億4940万円まで減らすことができます。
 

まとめ

女性の生涯賃金は2億1240万円なので、30歳前後で専業主婦になると約2億円の生涯賃金を得られなくなります。扶養内のパートをする場合には、約1億6000万円という計算結果になりました。マイホームが3軒ほど買える金額でしょうか。
 
博報堂生活総研による2022年の調査では、専業主婦になりたい女性は24.2%だそうです。専業主婦になるにしても、ならないにしても、それを検討する際には生涯賃金のことも頭に入れて検討してみると、より後悔のない選択になるのではないでしょうか。
 

出典

独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2022 生涯賃金など生涯に関する指標

転職ならdoda(デューダ) 平均年収(生涯賃金)ランキング

 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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