旅行の予約をしたけどもっと安いプランがあった! 最初の予約はキャンセルできる?
ファイナンシャルフィールド / 2023年10月15日 8時50分
新型感染症の流行が一段落して、旅行に出かける人が増えてきています。そんななかで、旅行を予約したあとになって、もっとお得なプランを見つける経験をしたことがある人も少なくないでしょう。 このようなケースでキャンセルはできるのでしょうか。 この記事では、旅行予約に関しての調査結果を紹介しながら、予約後のキャンセルや変更が可能かどうか、そしてその後の対処法について考えていきます。
旅行者のニーズ「手間はかけずになるべく安く」
BIGLOBE株式会社による「旅行予約に関する意識調査」によると、新型コロナウイルス感染症が5類に移行した後、7割の人が旅行に意欲を持っていることがわかっています。さらに、昨今の物価上昇を背景に、旅行を考えている人の8割強が「少しでもお得に旅行をしたい」と考えているという結果が出ています。この結果から、多くの人が旅行に行きたいけれど、なんとか費用をおさえたいと思っていることがうかがえます。
世代別にみると、特に20代から50代の男女が節約意識を強く持っていることがわかりました。調査対象となった1000人の中で、6割強が宿泊予約後に同じ宿でのよりお得なプランを探した経験があると答えています。また、節約の意識が高まるなかで、予約サイトを頻繁にチェックする人も増えており、約7割がこの行動をとっています。その一方で、7割強の人はお得なプランを探す作業を面倒だというふうにも感じているようです。
このような状況にあって、宿泊予約をした後に、同じ宿でのよりよい条件やプランを教えてくれるサービスへのニーズが高まっており、8割近くの人々がそのようなサービスを利用したいと考えています。
以上の調査結果より、節約を重視しつつも、そのための労力や時間を少なくしたいと考える人が多いことがわかりました。旅行業界にとっては、このニーズに応えるサービスや情報提供が求められる時代となっています。
予約段階でのキャンセル料金について
旅行予約のキャンセルは、消費者と旅行業者の間でトラブルになりがちな重要な問題のひとつです。
実際には、キャンセル料の存在とその計算方法は、旅行業者の約款(やっかん)に記載されています。旅行業法のもとで、旅行業者はこれらの約款を観光庁長官の認可を受けて定めることが義務づけられているため、キャンセル料についても、ある程度の合理性はあるのです。
・キャンセル料金の基本的な考え方
標準約款によると、旅行者はキャンセル料を支払うことで、いつでも旅行契約を解除できます。すべてのキャンセルが、料金をともなうわけではありません。契約が正式に成立しているかどうか、また旅行者側の事情によるキャンセルかどうかを明確にする必要があります。
・キャンセル料金について
キャンセル料の額は旅行実施日に近づくほど高額になるとされています。大手旅行会社によれば、旅行開始日の前日から起算し、さかのぼって、11日目にあたる日以前の解除であれば無料です。
キャンセル料金が発生は、当日の10日目にあたる日以降の解除の場合、旅行代金の20%、7日目以降なら30%、旅行開始日の前日の解除なら40%となります。なお、特定の状況下で、キャンセル料が不当に高く設定されているケースもあり、そのような場合は消費者センターなどに相談したほうがよいでしょう。
旅行申し込みの際にキャンセル料金について確認しておく
調査によれば、かなりの人が旅行予約後にもっとお得なプランを求めていることが明らかになりました。物価上昇の影響などがその背景にあると考えられますが、旅行開始日に近い段階で契約解除すると、キャンセル料金がかかってしまいます。
少しでも経済的な負担を減らし、心地よい旅行を楽しむためには、キャンセル料金について、申し込みの際にしっかり確認しておいたほうがよいでしょう。
出典
特定非営利法人 消費者支援機構関西 第2回 旅行のキャンセルを巡るトラブルについて
ビッグローブ株式会社 BIGLOBE@Press BIGLOBEが「旅行予約に関する意識調査」を発表「1000円未満」でも宿泊代が安くなるなら予約を取り直したい3割
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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