ATMで高齢者がいると「振り込め詐欺」に遭っているのでは?と勝手に心配になります…。声掛けしたほうがよいのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年11月29日 8時30分
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息子になりすまして金銭を奪い取る電話での「オレオレ詐欺」をはじめ、特殊詐欺による被害が後を絶ちません。ATMからの振り込みは典型的な事例です。 このような被害を防ぐために、警察をはじめ銀行などの金融機関やコンビニ店員などは常に警戒しています。それに加えて、ATMに居合わせた人の協力があればさらに被害を未然に防げるでしょう。 ここでは、詐欺被害を防ぐために声掛けするタイミングについてお話していきます。
特殊詐欺被害の実態は
警視庁のデータによると、令和4年の特殊詐欺の認知件数は1万7570件、被害額は370.8億円に達することが分かりました。認知件数は平成29年、被害額は平成26年をピークに減少傾向にありましたが、いずれも令和3年からは増加しています。
さらに、65歳以上の高齢者が被害に遭う可能性が高く、認知されているだけでも被害件数は1万5114件で、86.6%にのぼります(法人被害を除く)。中でも女性の割合が高く、65歳以上の高齢者の被害件数のうち1万1559件を占め、66.2%となっている点も看過できません。
また、犯罪手段として電話は身近な存在で、オレオレ型特殊詐欺(オレオレ詐欺)や還付金詐欺の約99%を占めることも分かりました。
特殊詐欺を防ぐために身近な人ができること
先述のデータから、特殊詐欺に電話は欠かせないツールになっています。実際、詐欺被害の始まりは電話といっても過言ではないでしょう。
例えば、オレオレ詐欺の場合は、風邪で喉の調子が悪い、電話番号が変わったなどと言って相手を信用させます。また、還付金詐欺の場合、振込時間が迫っていると言って急がせるケースが少なくありません。このような電話がかかってくると、自分一人での判断が困難になってしまうのです。
特殊詐欺に遭わないためには、知らない電話番号には出ないことが理想です。ずっと留守電に設定するほか、迷惑電話防止機能付き電話機を導入するのもよいでしょう。
もし、特殊詐欺の電話に出てしまった場合は、いったん電話を切って冷静に判断する必要があります。示談金を求められたりすると、相談しにくいかもしれませんが、信頼できる人や警察に相談することが重要です。そのためには、普段からまわりの人に相談しやすい環境づくりを心掛けましょう。
ATMで声掛けするタイミングも知っておこう
ATMを使った特殊詐欺には、カードをだまし取られる、カードをすり替えられる手口があります。いずれも暗証番号が知られてしまうため、短時間のうちに全額引き出されてしまうのです。また、言葉巧みにATMまで誘導させる手口も存在します。金融機関窓口のように対面での引き出しや振り込みができないため、犯罪に遭うリスクも高くなります。
このような被害を防ぐには、高齢者の気になる言動を見掛けたときは声掛けするなど、まわりの協力が不可欠です。
まず、ATM操作にともなう不自然な動きがないか注意して見てみましょう。携帯電話で通話をしながらATM操作をしている方がいたら要注意です。また、高齢者が一人でATMまで来ている、動揺している場合などは特殊犯罪の被害に遭っている可能性が高くなります。
振り込め詐欺の舞台として、コンビニを指定されるケースが少なくありません。犯罪者にとっては、職員の目が届きやすい金融機関よりも好都合といえるでしょう。もちろん、コンビニ店員もATMでの動きを気にかけています。
しかし、より多くの被害を防ぐためには、一人ひとりの認識が大切です。特殊詐欺は決して遠い世界のことではないのです。声掛けした相手の心証を悪くするかもしれませんが、放置して後悔するよりはよいと割り切りましょう。
間違いでもよい! 勇気ある声掛けで振り込め詐欺を防ごう
特殊詐欺被害に遭うのは高齢者、中でも女性に多い傾向があります。詐欺行為の始まりは電話がほとんどなので、被害を避けるためには留守電対策などが欠かせません。電話に出た場合は、内容をうのみにしないでまわりの人に相談する必要があります。そのためには、相談できる関係を築くことも重要です。
もし、ATMの利用者に違和感を覚えたときは、ためらわず声掛けしてみましょう。
出典
警察庁 令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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