特売品をたくさん買うことは積み立て投資と同じ買い方?!その意味とは?
ファイナンシャルフィールド / 2018年10月3日 8時30分
![特売品をたくさん買うことは積み立て投資と同じ買い方?!その意味とは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_25835_0-small.jpg)
普段買い物をされる方なら、スーパーで特売品を買うことがあると思います。その商品が必要で、よく使うものだった場合、いつもより多く購入することはありませんか? 安いからたくさん買っておこう、と多めに購入することはよくあるケースです。 このように特売品をたくさん買うことは、実は、積み立て投資と購入方法が同じなのです。どういうことでしょうか。お伝えしたいと思います。
金額を統一して購入する
いつもは1個40円で売られている玉ねぎが、特売のため1個20円で売られています。ふだんのあなたなら、いつも3個120円分購入します。さて、今日は何個購入しますか?
安いからいつもより多めに買うかもしれません。もし、いつもと同じ120円分を購入するなら6個購入できます。購入金額は同じですが、手に入る個数は、いつもの2倍です。
ところが、翌週、玉ねぎは1個60円で売られていました。さて、いくつ購入しますか? もし、120円分を購入するなら、手に入る玉ねぎは2個です。
当たり前のことですが、購入金額が120円と固定されている場合、玉ねぎの金額によって購入できる個数は異なります。
個数を統一して購入する
一方、いつも3個購入するので、特売でも値上がりしていても、3個購入するとしましょう。
1個40円でも3個、20円でも3個、60円でも3個です。では、値段を統一して購入した場合と個数を統一して購入した場合、どちらがお得か検証してみましょう。
金額と個数どちらを統一した方がお得か
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2018/10/a6a2fe6dc463fc2b2b12d666dd2b151b.jpg)
この表は、金額を統一して購入した場合と個数を統一して購入した場合の玉ねぎの平均取得単価を計算した表です。
表の通り、購入金額を統一した購入方法の方が、平均単価が低いことがわかります。なぜなら、20円の時は玉ねぎをたくさん購入できますし、逆に60円の時は少ししか購入しないためです。
ドルコスト平均法という手法
さて、これを投資信託で積み立て投資をするケースに当てはめてみましょう。例えば、毎月2万円分の投資信託を購入し、積み立てすることにします。投資信託の基準価格は毎日変化します。
価格が変化する投資信託を毎月一定額の2万円で購入しますから、先ほどの玉ねぎの購入金額を統一したケースと購入方法は同じです。お得な購入方法を実行していることになります。
投資の世界では、このように定額で金融商品を購入する手法をドルコスト平均法といいます。
玉ねぎが値下がりすると嬉しいですが、自分が持っている投資信託が値下がりするとうれしくないものです。ですから、値下がりすると購入する気が失せてしまいがちですが、特売品の玉ねぎのように、たくさん購入することで、平均取得単価を下げられますので、投資信託も値下がりした時は特売品と考え、いつもと同じ金額分を購入するのがお得な買い方です。
しかし、毎月自分で買う量を決定するわけではありません。金融機関で積み立てサービスに申し込めば自動で毎月一定額の投資信託を購入してくれます。自分で操作する必要はありませんから、手間はかかりません。
購入単価を下げるメリット
投資信託は、毎日価格が変わります。いつか売ることを考えた場合、取得単価は低ければ低いほど利益を得られます。もちろん、値下がり続ける相場環境だと、いくら平均取得単価を下げても利益は出ません。
ドルコスト平均法は万能な手法とはいえないまでも、相場が上昇したり下落したりを繰り返す長期運用においては、適した手法といえます。
iDeCoやつみたてNISAであれば、すでにこの仕組みが出来上がっています。投資初心者にとって、iDeCoやつみたてNISAがオススメな理由の一つは、毎月自動でドルコスト平均法を実践できる点にあるといえるでしょう。
資産運用をはじめるなら、お買い得品をたくさん購入する積み立て投信からはじめてみてはいかがでしょうか。
Text:前田 菜緒(まえだ なお)
CFP(R)認定者
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