2024年問題で田舎暮らしの祖父が心配です。免許返納済みですが、物が届かなくなる場合があるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年1月15日 9時50分
2024年問題が迫るなか、物流が滞るリスクが危惧されています。地方部に住む方々の生活にどのような影響があるのか、離れて暮らす家族としては心配になることも多いのではないでしょうか。 本記事では、2024年問題が日常生活に及ぼす具体的な影響について解説します。また、物流サービスの変化に伴う、地方部の生活への影響と問題点についても探ります。
2024年問題は一般消費者にも影響大!
2024年問題は、われわれの日常生活に直接的な影響を及ぼす可能性が高いです。2024年問題とは、物流需要が増大する一方でドライバーの労働時間が短くなり、輸送能力が不足して「物が運べなくなる」という問題です。
具体的には、2024年4月よりトラックドライバーの時間外労働に「年間960時間」という上限が設けられます。ドライバーの労働時間の縮小に伴って、配送サービスの質を維持するには、人を確保しなければなりません。
しかし、どこの業界でも深刻な人手不足の状況にあります。他の業界よりも体力的な負担が重いうえに年収が低いトラックドライバーの業界で、急に人を確保するのは難しいでしょう。
物流業界は、私たちが欲しい商品を自分のタイミングで受け取れる、便利な生活の根幹を支える存在です。日用品の配達からオンラインショッピングに至るまで、物流は生活のあらゆる面で中心的な役割を果たしています。
しかし、物流業界は労働環境の厳しさや運送業者の不足などの課題に直面しています。2024年問題は、物流業界にさらなる打撃を与えかねません。
物流業界の状況が経済面でも人手確保面でも苦しくなることで、消費者に以下のような不便をきたす可能性があります。
●当日、翌日配達の宅配サービスが受けられない
●水産品、青果物など新鮮な物が手に入りづらくなる
●一部地域では配送が著しく遅れる可能性がある
●配送料の値上げが行われる可能性がある
2024年問題は単に物流業界内の問題にとどまらず、最終的には一般消費者にも大きな影響を与える問題だということが分かります。
田舎暮らしがますます不便に!?
2024年問題の影響でトラックドライバーの不足が深刻化し、物流業界全体で輸送能力が低下する問題が懸念されています。2024問題は、特に地方部において荷主の配送コスト増加や運送料金の上昇、商品配達の遅延などの問題を引き起こすリスクが高いです。
また、近年は高齢者ドライバーの事故が報道されることも増え、免許を返納している方も多いでしょう。地方部で車を手放してしまうと、買い物に困ってしまうことも予想されます。その結果、食品や日用品の入手が困難になります。そこでネットショッピングや宅配サービスを利用する方も増えていますが、物が届きづらくなることで、地方部での生活が今後さらに不便になってしまうかもしれません。
「まったく物が届かない」という状況は起こらないにせよ、荷物が届くまでの日数が増える可能性が高い点には留意する必要があるでしょう。そのため、再配達を極力防ぐための「時間指定」などの工夫や、運送回数を減らすための「まとめ買い」を意識することをおすすめします。
さらに、残業の上限規制によって運べなくなった大手運送事業者の荷物が中小零細規模の運送事業者に流れ、運賃上昇につながる可能性が考えられます。運送業者のコスト増は、最終的に商品の価格や送料に上乗せされる形で、消費者に転嫁されるでしょう。
2024年問題は、家計の負担を増やすであろう点に留意しておくべきです。特に、地方部に住んでいる方は、より影響を受けやすいでしょう。
まとめ
2024年問題によって、配送日数が伸びたり配送コストが上昇したり、消費者は不利益を被る可能性があります。頼んだ商品を迅速に受け取れなくなる恐れがある点は、押さえておくべきです。
特に、地方部は影響を強く受けやすいです。「物が届かなくなる」「配送サービスの対応がなくなる」という最悪の事態は避けられても、迅速に物を受け取れなくなる事態は見込んでおく必要があります。
消費者も、再配達を防ぐための「時間指定」などの工夫や運送回数を減らすための「まとめ買い」を通じて、配送業界の負担を減らす意識をもつことが重要となるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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