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「支出の目安は収入の○○%」にはご用心。支出についての考え方とは

ファイナンシャルフィールド / 2018年10月23日 3時0分

「支出の目安は収入の○○%」にはご用心。支出についての考え方とは

家計のやりくりを考える際は、「収入」「支出」「資産」「負債」と4つのジャンルに分けて考えると、どこにどのような問題があるかが見つけやすくなります。   今回は「支出」についてお伝えしていきます。  

支出は相場で考える

支出に関してよくある質問が「支出の目安」についてです。これは、ファイナンシャル・プランニングの面談でも聞かれるケースが本当に多いです。
この「目安」という言葉がマジックで、収入のうち何パーセントぐらいという答えを求められるときがあります。確かに「何パーセント」だとわかると、ウチの場合はどうなんだろうと、メドをつけやすい印象があります。
でも、これ、印象なんです。だから、マジックと言いました。
  考えてみれば、普段、目安というと、相場のような意味合いで使っていることが多いですよね。
天候不順などでキュウリが1本50円、高い! とか、料理をしているときの、しょうゆ大さじ1杯、水2カップとかです。このように表現されると、「あぁ、だいたいこれぐらいね」という感じで、相場が目安になり、実感がわいてきます。
でも、家計について相場ではなく、割合(パーセント)で目安をとらえてしまうと、それを実際の金額にしたとき、大きく、ずれてしまう危険があります。よく言われるのは「収入の何パーセント」という表現です。
「月々の収入が30万円の場合、毎月の保険料の目安は収入の何パーセントですか?」この質問を例に、具体的な数字を使って計算してみます。
仮に、保険料の目安が10.0%としましょう。この場合、1ヶ月の保険料は3万円になります。では、月々の収入が50万円の場合はどうでしょうか。1ヶ月の保険料は5万円になります。
月々の収入が20万円の場合はというと、2万円です。
このように、パーセントで表現してしまうと、ご家庭によって金額の振れ幅が大きくなります。つまり、本当に求められている答えは「相場」です。
相場で求められるのは具体的な数値であるため、「割合(パーセント)」で目安をとらえようとするのは間違いのもとになります。
 

支出の割合は家庭の状況で変わる

それともうひとつ、割合で目安を考えることが危険な理由は、ご家庭によって家族構成や家計の状況がそもそも違うからです。極端な例でいうと、「シングル世帯」と「夫婦2人・子ども3人の5人家族」では、お金の使い方自体、まったく違いますよね。
「シングル世帯」では、子育てにかかる費用は一切発生しません。一方、「夫婦2人・子ども3人の5人家族」では、共働きの場合、収入も多くなりますし、お子さんの養育や教育についていろいろとお金がかかってきます。
このように2つの理由から、家計のことを考える場合は「割合(パーセント)」で目安をとらえるのではなく、「相場」で目安をとらえた方がイメージをつかみやすくなります。
どうしてこのような風潮になったのかはわかりませんが、つい「みんなはどうなんだろう」と気にしてしまう気持ちが冷静さを欠いているように感じます。
家庭は、みんな同じではなく、それぞれなのです。
Text:重定 賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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