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最近良く聞くこの3つ「相続」と「争続」と「想続」。相続トラブルを避けるための5つのステップ

ファイナンシャルフィールド / 2018年10月21日 10時0分

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「争族」という造語が広く一般の人にも浸透してきていますが、この「争族」を「想続」にするにはどうしたらいいのでしょうか?   綺麗ごとばかりを言っていても仕方ありません。   争族にしたくないのなら、次の5つのステップを踏みながら行動することが大切です。  

財産と想いの棚卸し

争族はお金のあるなしは関係なく、むしろ少額でもめています。
最高裁判所の司法統計によると、実に5000万円以下で75%の人がもめており、一番多いのが1000万円台という話は各種メディアでもよく取り上げられています。家庭裁判所での相続関連の相談も年々増えており、相続争いはもはや日常となりつつあります。
 

※図1 裁判所「平成29年 司法統計」を参考に作成。
相続争いを避けるために、まずやっておきたいのが『財産と想いの棚卸し』です。
先祖代々の土地は誰の名義なのか、預貯金はどこにいくらあるのかという財産の棚卸しと、「親の介護をしてくれた長女には少し多めにお金を遺してあげたい」「長男には先祖代々の土地を遺したうえで、生命保険の受取人にもしておきたいが、多くの財産を遺す代わりに先祖代々のお墓を守り、近所付き合いなどもやってほしい」など。
誰に何をどういう理由で遺したいのかを、しっかり自分自身が把握することから始めてください。
 

家族会議をしましょう。

財産と想いの棚卸しができたら、その次は『家族会議』を開いてください。「めんどくさい」「わが家はきょうだい仲が悪いから無理」など反対意見が多々聞こえてきそうですが、これができるのは親が生きているうちです。
けんかをするにしても、親が生きているのと亡くなっているのでは大きく違うと思います。
できるだけ、ご自身の想いをお子さんたちに親の言葉で伝え、けんかをするならけんかしてください。
今までもめてきた家がいきなり仲良くはなりません。話し合いを重ねるうちに妥協点が見つかったり、けんかして想いを吐き出すことですっきりし、解決策が見つかる場合もあります。
また、専門家(相続に詳しい士業など)を入れて話し合うことで、論点がずれた場合や感情的になった場合に軌道修正してもらえ、建設的な話し合いができます。
 

問題解決策を練る

家族会議の結果、問題点が露呈してくることがあります。どう話し合っても、もめそう。相続税がかかりそう。そういった場合は、問題解決策を練りましょう。
問題によっては、相続の専門家を入れて公正証書遺言を用意したり、相続税の試算をし、どうやって相続税を払うのか策を練る必要があります。
問題があるのに先送りしても何の解決にもなりません。元気で判断能力があるうちに行ってください。
 

解決策の実行

あとは、問題解決策ができたら実行してください。
「遺された家族がもめるので、遺言を作成しましょう」という解決策になったにも関わらず、遺言を何年も作成しないままの方が、たまにいます。
解決策ができても実行しなければ何の意味もありません。何もせず、何年も過ごしているうちに判断能力が低下し、公的書類の作成が不可能になってしまうこともあります。実行してこそ相続対策です。
 

エンディングノートの作成

最後の仕上げはエンディングノートの作成です。子どもにうるさく言われると書きたくなくなるものなので、自ら進んで書くことをオススメします。
いくら、相続対策を完璧に行っても、事前に話し合いを重ねても、それぞれの置かれている環境が変化したり、想いが変わることもあります。
亡くなったあとにエンディングノートを読むことで、「お母さんの最後の望みはきょうだい仲良くだったなぁ」「親とはいろいろとあったけど、こんな風に自分のことを考えてくれていたのか」と、そこにつづられている親の想いに触れることで、もめ事の火種が消えたり、もめ事が2割減になることがあります。
相続トラブルを避ける最後の仕上げは、やはり「エンディングノート」だと筆者は考えています。
ぜひ、5つのステップを踏みながら相続トラブルが発生しないように取り組んでみてください。
※図1は裁判所「平成29年 司法統計」を参考に作成しました。
Text:一橋 香織(ひとつばし かおり)
相続診断士事務所

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