給料がいい会社はもちろんいい! だけど、福利厚生も大事!知っておきたい利用したい会社の福利厚生制度とは
ファイナンシャルフィールド / 2018年10月21日 22時30分
「学生の就職したい会社ランキング」「○○の会社ランキング」などを、ニュースや雑誌で目にすることあります。業界の人気度や景気の動向を知るのに参考になりますが、注目したいのが、その会社を選ぶ理由です。 経営基盤がしっかりしている、成長性や給与などの待遇、勤務地など、見るポイントは人によってさまざまですが、その中で常に上位にランクされているのが「福利厚生制度が充実していること」です。その会社本来の業務ではないけれど、やっぱり押さえておきたいポイントかもしれません。 「住宅手当」や「社員食堂」など、一般的に思いつくものから、健康を意識したサービスの選択など、知っているようで知らない「福利厚生」事情を考えてみましょう。
福利厚生って?
新明解国語辞典によると、「福利」は幸福と利益。「厚生」は健康を維持・増進し、経済的にも不自由のない生活ができるようにすること、とあります。
従業員とその家族が健康で豊かに生活できるよう、労働の対価である給与以外のカタチで、会社が給付する制度です。
制度の概要としては、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2つに分類されます。
(1)法定福利厚生…会社で負担することが法律によって定められているもの
社会保険料(健康保険、介護保険、厚生年金保険料、労災保険、雇用保険など)の負担。
(2)法定外福利厚生…その会社独自に定めるもの
住宅手当や慶弔見舞金、社員食堂や昼食補助費、レクリエーション活動など
一般的に、福利厚生が充実した会社といわれるのは(2)法定外福利厚生の内容が充実している会社です。
例えば、インフルエンザワクチン接種の補助は、従業員家族だけでなく、社会的にも予防と拡散防止に貢献します。育児休暇や介護休暇、家事代行サービスなどは、リフレッシュと負担軽減に効果があります。
最近は、精神・健康・経済的な面から、従業員をサポートしてくれるサービスの提供などが充実してきました。自社保養所の抽選申し込みをしていたバブル時代から、提携先のホテルに宿泊できる時代に。最近では、ネットで自由に選べるサービスへと、時代とともに変化しています。
福利厚生制度の充実は、人材確保に奮闘する中小企業、また、健康経営、健康配慮義務といった監督官庁からの指導にどう対応したらよいか苦慮する総務担当者にとって、重要な課題となっています。
いかに、従業員が必要とするサービスを会社としてサポートできるか、提供することができるかがポイントです。
社員の幸福度が上がると、その会社に対する満足度が上がり、業務に対するモチベーションが上がります。すると、事業が効率的、円滑に進み、結果として売上が上がります。そして、企業の永続的な発展につながり、安心して長く働けるよい会社となる…といった、好循環へとつながります。
FP相談も福利厚生制度を利用
今後の人生と向きあう時、ライフプランニングとともに必要なのがファイナンシャルプランニングです。
最近では、企業からのセミナー依頼や、FP相談費用を領収証の提出で請求する相談者が増えています。より豊かに生きるという点で、利用者がさらに増えてほしいと願っています。
制度があるのは知ってるけど
多くの会社が、法定外福利厚生制度の充実に取り組んでいます。しかし、認知度と利用率には乖離(かいり)があるのが現状です。
サービス提供会社をアウトソーシングし、業務を委託している場合、入社時や年一回の会員証を配布されるだけという実例もあるようです。
「制度があるらしいけど、ログインしたことがない…」ではもったいないですね。
例えば、1万円の月会費を払ってスポーツジムに通っている人の場合、自分の勤め先の法定外福利厚生制度を利用すれば、30%オフの7000円にできる場合があります。また、同じ値段でもワンランク上のホテルに泊まることができたり…サービスを把握していないことで、もしかしたら損しているかもしれません。
知っているけど、今はその時期ではない(例えば自宅のリフォーム費用割引など)とは違います。
まずは、調べてみましょう。
「働く」ことの価値やワークライフバランスの質について、そして、経済的利益について考える機会が多くなりました。
知っているようで知らなかった、自分の会社の福利厚生制度について、今一度、確認してみませんか。思いがけない魅力や、利用できるサービスが見つかるかもしれません。
また、人材確保に悩む経営者のみなさんのヒントになれば幸いです。
「会社員じゃないから関係ない」と感じている個人事業主のみなさん。経済団体運営や共済、また個人でも加入できる福利厚生代行サービスがありますので、ぜひ検討してみてはいかがでしょう。
Text:大竹麻佐子(おおたけまさこ)
CFP🄬認定者・相続診断士
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