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LIFE MAP 合同会社 代表 竹川美奈子さんに聞く– 第4回:尊敬される投資家を

ファイナンシャルフィールド / 2018年10月28日 9時30分

LIFE MAP 合同会社 代表 竹川美奈子さんに聞く– 第4回:尊敬される投資家を

人生100年時代と言われるようになりましたが、果たして私たちはビジョンを持って「人生100年」を受け止めているのでしょうか?   この対談企画では、様々な分野の方にお話しをお聞きし、人生100年時代のビジョンを読者のみなさんと作り上げていきたいと考えています。最終回は、いよいよ竹川さんの「人生100年ビジョン」を伺います。  

他人のせいにしない!自分が行動することで変えられることがある

山中:竹川さんご自身は、将来は誰と、どんな風に過ごしたいってお考えですか。
竹川:どこに住むかは、悩み中ですね。鎌倉とか神社仏閣があって文化を感じつつ、海が近いところがいいなと思うのですが、そういう所は住宅価格も高いですし…。この10年くらいでじっくり考えたいと思います。
山中:自然がお好きなんですね。
竹川:山も海も好きです。でも、虫は苦手です(笑)。以前は、料理が好きで料理教室にも通っていたので、60歳になったら仕事をやめて、自宅で料理教室を開くのが夢でしたが、仕事が忙しくなってから料理教室もやめてしまって…。
ちょっと難しいですね。焼き物は好きなので、窯元巡りはしたいですが…。
NHKの朝ドラ「ちゅらさん」に出てきたような下宿屋さんをやるとか、カフェを開いて、月曜日はFP、火曜日は弁護士さん、水曜日は税理士さんというように、専門家に気軽に相談に乗ってもらえる場を作るのはどうかとか…いろいろ夢想していますが、実際にはまったく違うことをしているかもしれません。
同年代の女性FPさんとは、「仕事は楽しいからずっと働くのもいいね。80歳くらいになっても講師を続けて、40年前にリーマンショックというのがあってね、なんて言えたら格好いいかもね」などと話すこともあります。
山中:歴史を語る、良いですね。たとえば、どういう世界になったら素敵だなと思いますか?
竹川:そうですね、1人ひとりが経済的に自立して、「自分の人生は自分でマネジメントしよう」と思えるようになるといいですね。国が悪い、会社のせい、というように、うまくいかないのは他に原因があるようにおっしゃる方も多いのですが、少なくとも自分と未来は変えられると思うんですよね。
1人ひとりは微力でも何か行動することで変えられることってあると思いますし。そんなに大きくはないかもしれないけど、少しずつでも…。だから、自分で考えて行動していくことが大事だと思います。
山中:おっしゃるとおり、傍観者的な人がやっぱりいらっしゃいますね。
竹川:あとは投資のイメージを変えていきたいですね。海外ではウォーレン・バフェットのように愛される投資家がいますよね。企業に投資をすることで資産を築いたり、築いたお金を寄付したり、次世代の育成のために投資したりする格好いい投資家も多い。日本では、残念ながら、まだ投資家や起業家に対してあまりリスペクトがないように感じます。
会社を作って頑張っている人や投資している人に対して、格好いいね、そういうお金の使い方もあるよね、という考え方、文化が根づくといいなと思っています。
 

日本初、個性的な運用会社の投資哲学の魅力を伝える本を書きたい

山中:投資って、世の中を変えていこうという、モチベーションですものね。
竹川:英国にNISAの視察に行ったときには、パーソナルファイナンスを担当している記者さんがいて大きな役割を担っていました。継続的に制度の変遷や、何が問題なのか研究していたりする。
例えば、金融機関がキャンペーンをしてお客さんを呼び込むことがあるのですが、そこに対し専門の記者がちゃんと問題提起をする。
山中:口座開設のキャッシュバックみたいなキャンペーンとか、金利上乗せとかですか?
竹川:そうですね。専門分野について、継続的に取材している専門記者がいることはいいことですよね。日本の場合、記者も異動が多いので、なかなか専門性が持てないという問題もあるかもしれません。
私は名刺に「コツコツ投資で未来を拓こう」という言葉を入れています。コツコツ投資をすることで自分の未来を拓いていこうという意味もありますし、そうすることで、結果的に社会形成にもつながるのではないかと。年齢とともに少しずつ視野を広げて、自分だけではなく、地域や社会、次世代などに目を向けていけると素敵だと思います。
山中:海外の運用会社にも行かれていますよね。海外は独立系も多く、そこに流れてるものがきちんとあると思いますが。
竹川:それほど多くみたわけではありませんが、米国のバンガードやフランスのコムジェストなどにはいきました。ひと口に独立系の運用会社といってもそれぞれタイプは異なりますが、会社としての運用哲学・理念などをみんなで共有している点がよいですね。
日本では、投信の運用会社は販売金融機関の子会社というケースが多いので、各社の特徴や違いがわかりにくい。総合デパート的な会社が多いので、もう少し多様性があるとよいと思います。本来、投資信託は作り手である運用会社が主役なので、運用会社の投資哲学や運用スタイル、得意な分野といった特徴がわかって、それについて話ができるとよいのですが…。
『キャピタル』という本があります。米国の運用会社について、チャールズ・エリス氏が執筆し、経済学者で「ウォール街のランダム・ウォーカー」という書籍で有名なバートン・マキールさんが前書きを書いています。
書籍ではパッシブ派のエリスさんが経営的にも、運用的にも成功した事例として、キャピタルという運用会社を取り上げていて非常に興味深いのですが、できれば、この「キャピタル」の日本版、つまり日本でも経営的にも、運用的にも成功した、投資哲学をもった個性のある運用会社の本をいつか書いてみたいなと思っています。できれば、その本を執筆してから、仕事をやめたいですね。
山中:それはとても楽しみですね。今回は素敵なお話ありがとうございました!
 

Text:山中伸枝(やまなか のぶえ)
ファイナンシャルプランナー(CFP)

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