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再雇用で元部下が「上司」に!? 定年後は「再雇用」「再就職」どちらを選ぶべき? メリット・デメリットを解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年2月29日 2時10分

再雇用で元部下が「上司」に!? 定年後は「再雇用」「再就職」どちらを選ぶべき? メリット・デメリットを解説

高年齢者雇用安定法により、日本では企業などの事業主に対して「65歳までの雇用確保の義務」、そして「70歳までの就業確保の努力義務」が定められています。定年後にも引き続き働き続けることが当たり前になりつつあるなか、「再雇用」と「再就職」のどちらがいいのか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。   本記事では、それぞれの主なメリット・デメリットについて解説します。

再雇用のメリット・デメリット

再雇用とは、定年に達して雇用が終了した後で、これまで勤めてきた企業の「再雇用制度」によって引き続き同じ企業に雇用されることを指します。再雇用を選択した場合に考えられる主なメリットとデメリットは以下の通りです。
 

・メリット

再雇用の1番のメリットは、慣れた環境で仕事ができる点です。就業場所には変更がないケースが一般的であり、通勤手段や居住地を変えなくて済むことが多いでしょう。これまで培ってきた人脈も生かせます。
 
また、自分で新しい就職先を探す必要がなく、就職活動の手間を省けます。さらに、条件を満たせば社会保険や雇用保険を継続できるため、厚生年金の加入期間を長くでき、将来的な受給額を増やせることも利点です。
 

・デメリット

再雇用のデメリットは、役職や給与などが変わる可能性が高いことです。責任のある役職からは外れ、同じような仕事内容でも給与が下がることがあります。かつての部下が上司になるケースも珍しくありません。職場自体は変わらなくても、自分の立場や裁量権に大きな変化が生じることで、仕事へのモチベーション維持が、むずかしくなる人もいます。
 

再就職のメリット・デメリット

再就職は、転職サービスなどを活用して、自ら定年後の就職先を探す方法です。続いて、再就職の主なメリット・デメリットについて解説します。
 

・メリット

再就職のメリットは、未経験の分野や職種も含めて、仕事の選択肢が広がる点です。これまでの経験を生かせる仕事に加えて、以前から興味があった仕事や新たなスキルが身に付く仕事などにも挑戦できます。今の職場の人間関係に不満がある場合には、人間関係を一新するきっかけにもなるでしょう。
 
さらに、再雇用の場合は企業に雇用確保の義務があるのは65歳までですが、再就職先の制度によっては、それ以降も継続して雇用してもらえる可能性があります。
 

・デメリット

定年後の再就職では、年齢によって応募できる業種や職種が限られてしまったり、希望する条件に合う仕事が見つからなかったりして、想定以上に苦戦することもあります。定年後の再就職を成功させるためには、あらかじめ専門的なスキルアップに励んでおくことが大切です。再就職が決まるまでは給与が入らないため、就職活動が長引くことで生活が厳しくなる恐れもあります。
 

「再雇用」と「再就職」のどちらを選ぶかは家族にも相談を

まずは、自社の再雇用制度の勤務条件についてよく調べておきましょう。そのうえで、自分にとって再雇用と再就職、どちらのほうのメリットが大きいか、慎重に判断する必要があります。老後の資金計画にも大きく影響する選択ですので、家庭がある場合には、家族ともマネープランについてしっかり相談しておくことをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 高齢者の方へ 企業等で働き続けるための制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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