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夢の「海外移住」が決定! しかし国内にある「お墓」の後継者がいません。このまま放置しておいてもよいのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年2月29日 11時40分

夢の「海外移住」が決定! しかし国内にある「お墓」の後継者がいません。このまま放置しておいてもよいのでしょうか?

「念願の海外移住が決まってうれしいけど、後継者のいない墓は放置してよいの?」など、適切な管理方法が分からず、悩んでいる人はいませんか。   結論から述べると、後継者のいない墓を放置すると管理者に強制撤去される可能性があり、思わぬ結果を招くことがあるため注意が必要です。今回は、墓を放置する前に押さえておきたいポイントを解説します。

墓を放置すると撤去されることがある

海外移住で後継者がいない墓を放置すると、さまざまなトラブルが起こりえます。具体的に、どのようなトラブルが想定されるのでしょうか。
 

・周辺の墓主からクレームをつけられる

一定期間にわたり墓の管理を怠ると、敷地内に雑草が覆い茂ります。程度によっては、周辺の墓ならびに周辺の墓を訪れる墓参者に迷惑をかけかねません。このようなケースでは、墓の管理者経由でクレームをつけられる可能性があります。クレームをつけられた場合は、墓の掃除などの対処が必要です。
 

・墓を撤去される

管理料がかかっている墓の放置は、撤去される可能性があります。管理料の相場は、お墓によってさまざまですが年間2000~1万5000円程度が目安です。一定期間にわたり管理料の不払いが続くと、墓主(支払い義務者)に対して督促が行われます。
 
墓主に連絡がつかなかったり、連絡はつくものの支払いに応じなかったりする場合は、さらに一定期間を経て官報に墓主の名義などが登録されます。ここでいう一定期間の目安は3年程度です。
 
官報への登録から1年が経過すると、管理者は墓を撤去して当該区画を更地にできます。このときに取り出されたお骨の多くは合祀(ごうし)墓へ移されます。骨つぼなどから取り出し、他のお骨と一緒に埋葬するため、墓を撤去されると個別の供養は難しくなります。
 

墓を管理できないときの対策

海外移住などで墓を管理できないときは、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、検討したい対策を3つ紹介します。
 

・管理料を支払いつつ墓参り代行業者を利用する

管理料の支払いが滞ると、墓を放置しているとみなされる可能性があります。そのため、海外移住前に管理料を滞りなく支払えるようにしておくことが大切です。
 
ただし、墓が荒れると管理料を支払っていても周辺の墓主からクレームをつけられる可能性があります。心配な場合は、墓参り代行業者などを利用して定期的に掃除をするのがおすすめです。これらの対策を講じれば、海外移住後も墓を良好な状態に保てます。
 

・永代供養墓を利用する

永代供養は、家族などに代わり霊園や寺院が遺骨を供養するサービスです。海外移住などで墓の管理が難しい場合は、永代供養の利用も検討できます。利用にあたり永代供養料がかかります。相場は5万~130万円程度です。
 

・移住前に墓じまいする

墓じまいは、墓石を撤去して区画を更地に戻し使用権を返却する取り組みです。継続的な管理が難しい場合は、墓じまいを検討しましょう。ただし、遺骨を勝手に取り出すことはできません。ルールに従い手続きを進める必要があります。検討したい人は、自治体などで相談するとよいでしょう。
 

海外移住前に墓の管理方法を決めましょう

海外移住で墓を管理できなくなると、周辺の墓主からクレームをつけられたり墓を撤去されたりする可能性があります。帰国時に、お参りできる墓がなくなる恐れがあるため、注意が必要です。
 
移住後も墓を守り続けたい場合は、「管理料を支払う」「定期的に掃除する」「永代供養墓を利用する」などの対策が必要です。移住前に、墓の管理方法を決めておきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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