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道路沿いで「10万円」「20万円」の中古車セールを見ました。安すぎて不安なのですが、買う際の注意点はあるのでしょうか? 原価割れしていると思うのですが…

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月7日 2時20分

道路沿いで「10万円」「20万円」の中古車セールを見ました。安すぎて不安なのですが、買う際の注意点はあるのでしょうか? 原価割れしていると思うのですが…

激安の中古車を見ると、価格に驚きながらも、その車の原価について気になる方は多いでしょう。価格が極端に低い場合は、不安になるのも無理はありません。   本記事では、新車や中古車の原価について解説します。さらに、激安の中古車を買う場合の注意点についても紹介します。車の原価や激安中古車に関心がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

新車の原価率は7〜8割前後と言われている

新車の原価率は、一般的に7〜8割程度と言われています。
 
例えば、2024年3月期のトヨタの第3四半期決算要旨によれば、売上高(営業収益)が31兆5117億6700万円であるのに対し、売上原価は25兆3454億4500万円であり、原価率は約80%です。
 
同様に、スバルの2024年3月期の第3四半期の売上高は3兆4963億9800万円ですが、売上原価は2兆7486億1700万円で、原価率は約78%です。
 
原価率はメーカーや商品ラインナップ、材料費などによって異なりますが、一般的には7〜8割程度であると認識しておきましょう。
 

中古車の原価率はお店・仕入価格で異なる

中古車の場合、原価率は販売店によって異なります。なぜなら、中古車販売店にとっての原価は仕入れ値であり、車の仕入れ値(買取価格)は販売店によって異なるからです。
 
一部の店舗では、仕入れ値に大幅な利益を上乗せして販売する場合もありますが、別の店舗では利益をそこまで上乗せせずに販売することもあります。
 

激安の中古車を買うときの注意点

激安の中古車を購入する際には、事故車や水没車、車検切れなどに注意が必要です。また、走行距離が異常に長い車や、車両本体価格は安くても追加費用が高額な車もあるため、慎重に検討する必要があります。
 
これらの注意点を理解することで、予算オーバーや購入後の故障リスク、高額な修理費用などのリスクを軽減できます。
 
本項では、激安の中古車を買うときの注意点について見ていきましょう。
 

事故車や水没車の可能性がある

激安の中古車は、事故車や水没車の可能性があるため注意が必要です。
 
中古車検索サイトなどで探す際には、事故車に関しては修復歴の有無が記載されています。修理が行われていても、購入後にすぐに故障する可能性があるため、慎重な判断が大切です。
 
また、水没車は浸水の履歴がある車のことであり、電装系などがすぐに故障するリスクがあります。シミや異臭、サビがあることもあり、一般的には避けられる傾向にあります。
 

車検切れの場合がある

価格が非常に安い中古車は、車検が切れている可能性があるため注意してください。車検が切れていると、公道を走行することはできないので、購入後には車検に通す必要があります。
 
価格が安くても、車検や修理に数十万円の費用がかかることがあります。その結果、多額の出費となり、「もっとよい中古車を買ったほうがよかった」と後悔する可能性もあります。車検の有無については必ず確認しましょう。
 

走行距離が異常に長い場合がある

激安の理由は、走行距離が異常に長いための可能性もあります。走行距離が長ければ長いほど、車の劣化が進み、故障のリスクが高まるでしょう。
 
一般的に、走行距離が10万キロを超えると、市場価値が大幅に低下するとされています。走行距離が10万キロ以上で年式も古い場合は、価値がほとんどない可能性もあるため、注意が必要です。
 
購入後の故障リスクを考慮すると、走行距離が異常に長い車は、結果として高額な維持費がかかる可能性があります。
 

諸費用が高い可能性がある

中古車が激安の場合、諸費用が高いことがあります。車両本体価格を低くおさえるために、諸費用が高額に設定されているからです。
 
例えば、本当は車両本体価格が40万円で諸費用が10万円の場合でも、車両本体価格を20万円に設定し、諸費用を30万円にすることがあります。これにより、見かけの価格(車両本体価格)が安く見えて、多くの人に興味を持たせることができます。
 
車両本体価格だけでなく、諸費用を含めた総額で安いか高いかを判断しましょう。
 

中古車の原価率はお店等で異なる。激安中古車を買うときは慎重に!

中古車は店舗によって買取価格などが異なるため、原価率も異なります。激安中古車を購入する際には、事故車や水没車、車検切れ、異常に長い走行距離、高額な諸費用に関する注意が必要です。
 
車の原価率に興味がある方は、新車メーカーや上場中古車販売会社が四半期ごとに公表している決算資料から、原価率を確認してみるのもよいでしょう。
 

出典

トヨタ自動車 2024年3月期第3四半期決算要旨
スバル 2024年3月期第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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