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スーパーにお客様が「イチゴが腐ってた!」と商品を持たず来店。かなり怒っていたためか、店長は何も確認せず「返金」していましたが、証拠もなく返金して大丈夫なんでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月7日 2時20分

スーパーにお客様が「イチゴが腐ってた!」と商品を持たず来店。かなり怒っていたためか、店長は何も確認せず「返金」していましたが、証拠もなく返金して大丈夫なんでしょうか…?

顧客のクレームには真摯(しんし)な対応が必要です。とりわけ食品は消費者の健康に直接つながります。クレームを受けた場合、本来は原因究明・再発防止に最善を尽くすべきで、生産段階の問題か、流通貯蔵過程などの問題か、速やかに調査すべきという視点は重視しなければなりません。   一方で、顧客のための速やかな解決という目的も見逃せません。生鮮食品については商品の特性上、ある程度の不良品の発生が見込まれることもあり、クレーム対応は店舗によりさまざまです。   今回の上司の対応も、会社や店舗の方針に応じたものかもしれません。本記事では、生鮮食品に関しての取り扱いをまとめてみました。

クレーム対応は担当者限りで即断しないこと

販売した商品に問題があった場合、お客にレシートと現物を見せてもらい返金や交換に応じるのが一般的な取り扱いです。とはいえ、担当者限りで「レシートと現品がなければ対応できません」と即答するのは、避けたほうがよいでしょう。店舗によりさまざまな対応方針があるからです。
 
現場の担当者としては、責任者に取り次いで対応してもらい、そのやり方に疑問があれば、後で責任者に確認しておく、という対応が無難と思われます。
 

生鮮食品のクレーム取り扱いには柔軟な判断が必要

生鮮食品のクレームの対応方針は、おおむね次のような事情を考慮して決められているようです。生鮮食品については、ある程度は傷んだりすることがありえます。傷んだものはお客が処分してしまうことも多いでしょう。「買う時に気がつかなかった自分の不注意だ」と思うかもしれません。
 
しかし、後でひょっとしたら返金してくれるかも、と思い直してレシートを持ってくる、という場合もあるでしょう。むしろそのような場合の方が多いかもしれません。
 
ある大手スーパーは「もし生鮮食品にご満足いただけない場合、レシート提示で返金保証いたします」と明確に告知しています。
 
逆に、レシートを保存しておらず、傷んだ商品だけをもってくるお客もいるようです。仮にレシートがなくても、現物を見てお客の話を聞いて、返金に応じているところもあります。おそらくスーパー側はお客をみれば、本当のことを言っているのか、うそをついているのか、わかることもあるのでしょう。
 
また最近では、ポイントカードやキャッシュレス決済の履歴を見ることで確認できるので、レシートがなくても返品対応するというお店もあるようです。
 
このような柔軟な対応には、勇気を持って食品の問題を伝えてくれたお客に誠意を示すことが、お店のファンを増やし、売り上げ増加につながっていくという経営判断があるようです。大事なことは、店舗での取り扱い方針が明確になっていることです。
 
責任者によって対応の仕方が違っていたり、お客が怖そうか、おとなしそうかなどで対応が変わったりといったばらばらの扱いは混乱のもとであり、お客にも店舗の担当者にも不信感を持たれるでしょう。
 

クレーム対応の基本を確認しておこう

クレーム対応の基本は、おおむね次のように考えられています。まず感謝の言葉を伝え、お客の話をしっかり聞くことです。
 
クレームを伝えるお客は、あなたのお店の商品サービスのファンであることが多いのです。クレーム時には怒っていることも多いでしょうが、話をしっかり聞くことで気持ちが和らぐでしょう。間違っても、下手にお客の話を遮ったり反論したりするのは避けましょう。相づちを打ちながら、一生懸命に聞いてください。
 
お客がなぜ怒っているのか、本当の理由を確認します。商品についてのクレームのように思えても、実際には接客態度に怒っている、といったこともあるのです。
 
双方にとって最適な解決案を提示しましょう。お客の立場に立って、お客にもお店にも、もっともよい解決策を考えてみます。定められたルール通りの解決策ではない対応も必要になります。上司とよく相談して検討してみましょう。
 
前記の生鮮食品についての各スーパーでの取り扱いの相違も、お客の目線を考慮しつつ、双方にとって最適な解決案を考えた結果であることが理解できるのではないでしょうか。
 

クレーム対応の仕方は商品サービスによって異なることにも注意

今回は生鮮食品についてのクレーム対応をまとめてみましたが、同じ食品でも加工品であれば、また別の考慮が必要になります。食品以外の商品サービスにも、それぞれの特性があります。また機会があれば、紹介していきます。自身でもお店の仲間や上司と相談して、商品サービスごとにどのようなクレーム対応がふさわしいのか、ぜひ一度考えてみてください。
 
執筆者:玉上信明
社会保険労務士、健康経営エキスパートアドバイザー

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