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義両親の家業をときどき手伝っています。しかし報酬はほんの謝礼程度。最低賃金とか、どうなるんでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月9日 10時0分

義両親の家業をときどき手伝っています。しかし報酬はほんの謝礼程度。最低賃金とか、どうなるんでしょうか?

日本で働く全ての労働者には、原則として労働基準法が適用されます。労働基準法は労働者の雇用を守る法律であり、労働者を雇用する場合は法律を守らなければなりません。   しかし、労働基準法116条によって一部例外も定められており、同居の家族も例外に含まれます。ただし、条件によっては家族でも労働基準法に従わなければなりません。本記事では、家族で仕事をしている場合、労働基準法が適用されるケースと適用されないケースについて紹介します。

同居する家族は労働基準法から適用除外される

同居する家族や親族のみで事業を行っている場合、労働基準法は適用されません。雇用保険なども支払う必要はなく、謝礼程度の給与でも問題ありません。一例を挙げると、同居している子どもの配偶者が、義両親が経営するお店を手伝うなどの場合です。
 
なお、別居していても生計が一の場合は「同居する親族」とみなされます。別居していてかつ生計が別の場合は、同居する親族とはみなされないので注意が必要です。
 
同居している家族や親族ならば、無給でも最低賃金以下でも問題ではありません。しかし、別居かつ生計が別の家族や親族を継続して事業に従事させる場合は、従業員を雇用するのと同様、賃金の支払いが必要になるケースもあります。
 

家族でも労働基準法が適用されるケース

同居する家族でも、働き方などによって労働基準法が適用されるケースがあります。労働基準法が適用されれば、最低賃金以上の賃金の支払い、雇用保険や社会保険への加入も必要です。
 
違反した場合は、罰則が科せられます。「知らなかった」では済まされないケースもあるので注意が必要です。
 

家族以外の従業員を雇い、家族と従業員の勤務状況が同じだった場合

同居する家族や親族以外の従業員を雇った場合、雇用した従業員には労働基準法が適用されます。さらに、家族の勤務形態が従業員と同等だった場合は、家族にも労働基準法が適用されるケースもあります。
 
例えば、アルバイトを雇いながら24時間営業のコンビニエンスストアを家族で経営している場合、家族がアルバイトと同じ仕事をして同じくらいの時間勤務している場合は、労働基準法が適用される可能性が高いでしょう。
 
どの程度働けば家族にも労働基準法が適用されるかはケースバイケースですが、家族だからといって長時間勤務が当たり前になっているような場合は、違法となる可能性があります。
 

事業主の指揮命令に従っている場合

義父が事業主で義父の指揮命令に従って子どもの配偶者が働いている場合、子どもの配偶者が従業員とみなされて労働基準法が適用されるケースがあります。
 
例えば、子どもの配偶者が休日の9~17時まで事業に従事することを命令され、拒否ができない場合は、事業主の命令に従っているとみなされる可能性があるでしょう。
 
したがって、従業員を雇用する場合は同居する家族も従業員としてみなして雇用保険などに加入し、賃金を支払うか事業に関わらせないか決断しましょう。中途半端な扱いをしていると、労働基準監督署等から指導が入る恐れもあります。
 

家族でも労働基準法が適用されれば最低賃金以上の支払いが必要

同居する義両親などの家族や親族だけで事業を行っている場合、家族や親族には労働基準法が適用されません。そのため、最低賃金以下の謝礼で働いてもらっても、従業員を雇用する際に加入しなければならない保険に加入しなくても問題ありません。
 
しかし、事業が拡大して家族だけでは事業ができなくなった場合は、従業員を雇って家族を仕事から外すか、従業員として家族を雇うか決断しましょう。従業員として扱う場合は、最低賃金以上の賃金の支払いと各種保険への加入が必要です。
 

出典

参考情報e-Gov法令検索 労働基準法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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